Jan 2018 Seven Deadly Or Happily Whichever vol.1
恭賀新年。やってまいりました、the Year of the Dog。旧年中は滞りがちだった"pax fantasica"、時間差攻撃で慌ただしくアップしてなんとかの新年にこぎつけましたが^_^;みなさまいかがお過ごしでしょうか。2016年のサル、2017年のトリに続いて、イヌ演目、すなわち"狼"の物語を年初から、というのがお約束でしょうがそこは温存(?)。いえ、決して話が出来ていないからではありません!ともかくまずは新春番組。おなじみのあの方を招いて、昨年の『Mountain 11 and a Bird』に続く形ではじめてみたく、よろしくおつきあいください。
『Seven Deadly or Happily, Whichever!』
ハイ、ご案内するのはわたくし、ディレクター兼カメラマンの崔観宇です!
みなさん、Happy New Year!
いまわたしは、そう、制作が発表されたばかりのあの新作映画(?)、『Seven Deadly or Happily, Whichever!』の制作現場に来ています!
2017年に公開されて話題を呼んだ『Mountain 11 and a Bird』に続くエピソードとして、プロデューサーのジーン=スティール氏が手掛けるこの作品。わたくしも僭越ながら撮影班として、参加させていただくことに決まりました。
さてそんな中、きょうは、本作のキャラクターキャスティング、そして、サウンドトラック製作の舞台裏に迫ってみたいと思いまーす。
そもそも『Seven Deadly or Happily, Whichever!』とは!?
あのMountain 12とTen Buyersの駆け引きに突如として飛び込んできた新たなチーム、海賊団"Seven Deadly Sins"、すなわち"七つの大罪"!
イヤ、Ten Buyersすらまだ登場していないってのにいいんでしょうか^_^;
え?映画化が『七つの大罪』じゃあそのまんまパクリだろって?え?『鋼の錬金術師』ともかぶってるって??え、いや、まあ、イエイエ!そこはもちろんヒネリを加えていきます。ただの大罪じゃありません。そう、7人は、大罪にしてかつ、そう!!
宝船に乗り込むあの神々の力をその身に宿す者!!
かつてこの世界のどこからか現れた、罪深き者、七つの大罪。
しかし彼らは海原を漂う長き年月のうちにある者は偶然に、ある者は必然に、それぞれに七海の秘宝とも言われるアイテムを手に入れ、そのうちに宿る神の力をまとうようになった。
彼らはいったい、敵か、味方か!?
それが、七人の大罪人にして、七柱の海の神!
Seven Deadly Sins or Happy Shins
まずは、チームの筆頭、"憤怒の罪(ラース)"こと、大黒天の力を宿す、ロード・ブラック!
フンドではありません。フンヌです。そこはよろしくお願いします。
憤りにまかせた破壊、そしてその後に訪れる創造を司っています。
所持するアイテムは、ディメンジョン・サック!七つの海を蔵してもなお余りあるとも言われる次元を超えた巨大さの、袋!
おっと、足元にいるのはネズミ、そして何やら大きな袋を抱えています。これは受け継いだ力が大黒天であると同時に、大国主命であることを示唆しているのでしょうか。
ロード・ブラックはブリテン島のとある領主さんだったそうで。なんでも先代のブラック卿は子沢山で、こちらの現当主は末子だったと聞きます。80人とも言われる兄たちにイジワルをされ続けた卿ですが、領地でキツネにだまされて身ぐるみはがれたウサギを助けたことから、父の評価が高まり、家督を継いだとかなんとか。しかしその後、謀略によって領地を奪われ、出奔。憤怒のうちに海賊になったと言われています。
憤怒の罪、ラース。兄への憤り、そして領地を奪った者どもへの憤り。幼い頃からいつも怒りを抱えて生きていたロード・ブラックは、優しい心を持ちつつもついついいつも怒ってしまうようです。
続いてはその息子とも噂される、"怠惰の罪(スロース)"こと、恵比寿/戎の力を受け継ぐ、リコ、いや、リコ=イェビス!
なぜ怠惰なのか!?
それは船の仕事をサボっては釣り糸を垂れているからなのか?
イェス!イェビス!
それとも、父の領地が奪われそうになったとき、とっとと抵抗を辞めて相手に土地をあけ渡してしまったからなのか?
イェス!コトシロヌシ!
しかしその漁獲技術は七つの海でも随一。みずからおおきなクジラやジンベイザメとなって魚を呼び寄せる力を持っています。そう、保有アイテムはこの、ホエール・ロッド!
おや?リコさん、きょうは頭にチェーンがついていません。え?あのチェーンがついているのは双子の弟?そうなんですかー。こちらのリコ=イェビスと、あちらのリコ=タケル。なんでもタケルはケンカっぱやく、例の領地争奪戦の時もいきなり抜刀して相手に切りかかったとかかからないとか。その猛々しさを畏れられ、遠く山奥に鎖でつながれていたのを断ち切ってのあのチェーンだそうです。
そして三人めは、この船の紅一点(死語…)にして物語のヒロイン!?、"色欲の罪(ラスト)"こと、辯弁財/辨財天の化身、サラスヴァティー!
遠くインドの風薫る彼女の手にしているのは琵琶…ではなく、アコースティックギターでしょうか…
いえいえ、これこそが彼女のアイテム、ガンガ・シタール!聴く者の心を魅了し、あるいは海へと飛び込ませ、あるいは未知の挑戦へと駆り立てる、神の楽器です。
いずれせよ、弁舌と芸能と、そして誤解の結果とはいえ富の神の力を宿した彼女。あらゆるアーティストの尊崇を受ける彼女の恵みはこの船に何をもたらすのか!?
なお彼女の場合、色欲の罪の"色"というのは、エッチ系だけではなく、文化文物、技芸学芸などなど、ヒトの性ともいえるさまざまな欲望を示しているそうです。もちろん水辺で芸能を営んでいますのでモテもしますしいろんなこともあるでしょうがここはそれ、あくまで芸能の民を率いる者としての彼女をよろしくお願いします。
…と、ここまでくればみなさんもうおわかりですね。そう、この海賊船、七つの大罪が乗り込んだ船にして宝船、いわゆる七福神の船でもあるんですね!だからこの新年に登場!
七福神の力をその身に取り込んだ半神半人の海賊集団、それが、"Seven Deadly Sins"、しかしその支持者たちは彼らを"Seven Happy Shins"と呼ぶんだとか!?
さあ、というわけで残りの四人も紹介していきましょう。
いかつい武装に身を包んだのは、"傲慢の罪(プライド)"こと、神将、毘沙門天の化身、ジェネラル・ノルド!!
毘沙門天といえば七福神にも、四天王にも、薬師十二神将にも名を連ねる超人気者、ランカの王にして富の神クベーラ、北天の主、あの毘沙門天です!
北を護る神将として北辰信仰とも結びついた彼ですが、本来は南方の河の中州に居城を建てて多くの夜叉たち、羅刹たちを率いたドラヴィダの王だったとも言われています。その当時、世界の人類に先駆けて作られたこの武具こそが、神装ランカ・アームズ!
のちにクベーラが帝釈天インドらの部下として、あるいは薬師如来の護衛として、北へ北へと異動を繰り返すうち、越後の上杉謙信公こと長尾景虎の手を経て米沢へ、そして蝦夷へ、ついにはプロイセンへと、北の国へ伝えられた武具が、いま遠くバルト海はゴス族の故地たるゴトランド島に辿り着きました。
…おっと、あれは!?
なにやら異国情緒、いや、異教の空気すら感じるあの姿…
はっ!あれは、あのハラはまさか…
"暴食の罪(グラトニー)"こと、ブ、ブ、ブーダイ、フランチェスコ・ブーダイ!つまり布袋!?
あの、大英博物館ではすっかりブッダと混同されてしまっている、どてっぱら僧侶の布袋でしょうか!?恰幅の良さと言い、剃髪したその姿と言い、おそらくマツガイないとは思われますが、あれはまさかのフランチェスコ会修道士のようないでたちです^_^;
入手したアイテムは、、、ど、どうやらあのハラが、いや、正確にはあのハラの中にあるようです。異なる教え、異なる信仰もすべて飲み干してしまう懐の広さ、肝の大きさ。その力はあのハラの中にある、ファットボトム・ベリーの力だそうです!しかし、それゆえに各宗派の正統たちからはどっちつかずのミーハー、悪食として忌み嫌われた、暴食の罪、グラトニー。どうやらこちらの方はアイテムの入手後に大罪と呼ばれたようです。
さて、残すところはあと二人ですが、あと二人って…(おい、あと二人、誰だっけ?あのじいさんたちか??)
こりゃ!ワシらを一緒にするなっ!
おおっとこれは失礼しました。こちらの資料によると、、あの操船を担当しているおじいさんが、"強欲の罪(グリード)"こと、マギ・トライスター・サザン!
彼の長大な頭をご覧ください!あれは帽子ではなくなんと中身も詰まっているのだとか!そう、あれこそが彼のアイテム、ザ・ロンゲスト・ヘッド!福禄寿の力を宿す、世界で最も長い頭なんだそうです~。そして実は彼、ひとりにみえますがその中には福・禄。寿に相当する3つの人格が共存しているとか。さすが、マギだけに三人一組!しばしば、福クンは蝙蝠の姿で、禄クンは鹿の姿で現れるといわれています。
そして、ヒジョーにかぶっている感じがするこちらのおじいさんのほうが、"嫉妬の罪(エンヴィ)"こと、カノープス=サザン。
こちらの頭も長いようにも見えますがあれは単なる帽子だそうです。所有するアイテムは右手に持った杖の方で、ジ・オールドワンズ・ワンズだそうです。
ところでこのご老人、実は、、先に登場したトライスター・サザンと同一人物!え?どういうこと?えっと、、つまり、、
えー、もともとサザンは福クン、禄クン、寿クンの三人組ユニットだったそうですが、やがて寿クンのみが人気が出ていった結果、福クンと禄クンを取り込んで一人の姿になっていきました。が、その過程で寿クンは"南極仙翁"、またの名を、マギ・ザ・アンタークティックとしてソロ活動していた時期もあり、その姿をそのまま残しておこうということでできたのがこちらのカノープス=サザンなんだそうです。
ややこしいわっ!!やっぱり一緒なんじゃないかっ!
And Another One Has Come
ハアー、ま、どっちでもいいけど、ジジイね。わたしはどちらかというと…
え?
ボク?ボク?
おいっ、リコっ。よそみもいいが、サカナはもう釣れたのか!?
やれやれ。にぎやかな船に乗り込んでしまいました。サカナをたらふく食べられるのはいいんですが…
まったくだな。戦の気配もないし、なにやらおめでたい空気ばかり。まあ、たまにはこうしてのんびりするのもよいか。
おい、ところでおぬし、ノルドよ。
なんだ?サザンそのイチのじいさん。
其の一ではないっ!キサマこそ、何やら気になるのだがあれは、あそこにいるのは誰なんだ?何やらキサマとかぶっているようにも思うんだがのぉ…
ややっ。これは確かに。ジェネラル・ノルドともかぶっているようにみえる新たなキャラクターが現れましたよ!
と、ちょうどお話っぽくなってきたところで次回はこのまま、キャラクターたちによる番宣へと突き進んでいこうと思いますっ。では引き続き、請うご期待!