2014年6月1日日曜日

Jun 2014 -p2/p5- 

「さあはじまりました。MALTA GIRLS COLLECTION、後半、第二部。第一部ではSTAGE 1st から5thまで、神々の跋扈した太古の時代から、妖精たちの幻想の世界、魔女たちの饗宴、そしてつよく美しい女神の飛翔を楽しみましたねっ。

「(あれがスティールさん...スティールさん…スイスのおっさんかと...)」

「ねっ!(ちゃんとしなさいよ!)」 「は、はいっ!」

「続いて第二部では、20世紀から21世紀、そして未来へのファッションをお楽しみください!(って、メインMCはあんたでしょ!)」 「くださいっ!テヘッ!」 「(バカ!)」



第二部 WORLD NOW 


STAGE 6th - MODERN BUT STILL CLASSIC

…ドンドンドンドン…
…ドンドンドンドン…

「あ、音が小さくなった…」
「あれ?これはバロック音楽!?」

アーアアーアアアー!

「あ、あれは?いつのまに!」
「あの後姿は…」

「エンパイア興業の
 カリスマパワーモデルたち!?」

「そうです!
 まちがいないです!」

「なんとまた
 クラシックな衣装!」

「モダンをテーマにした第二部をあえて宮廷衣装で攻めてくる。うーん、ギョウカイで力のあるエンパイアだからこそできる演出ね。」


「…やっぱり事務所の力、
 大事ですか?」

「あ、にらみあってます。」

「エンパイアはモデル同士の競争とイジメが烈しいって週刊誌に書かれたからね。あえてそれを逆手にとってステージでもメラメラ感出してきたわけね。」




「衣装はオートクチュールですね。」

「…。あんたクチュールわかるの?」

「汗汗^_^;

モデルさんを紹介しますっ!

黄色い方がロンドン出身、リズことエリザベス。嫌いなことはベスって呼ばれることですって。ピンクはウィーン出身でパリ在住のマリーまたはマリアさんです。やー、解説席まで火花が飛んでくる感じですね。あつっ!」


「同じくエンパイア興業から。シルクの衣装が美しいのは、ムムタズ=ムガルさんとウェスト=葉さんですね。葉さんは西王母さんから直接声を掛けられてのこのギョウカイ入りなんですよね。」

「…。えと、それは違うギョウカイだと思うナ。」「そうなんですか?」


「また音楽が変わった!」「今度は民族系、トライバルハウスになったわね。」

…ドーンドトットッ
  ドーンドトットッ!
…ドーンドトットッ
  ドーンドトットッ!

ドーンドーンドーンドーン!
アアアアアーーーー!♪




STAGE 7th - TRIBAL PRIDE

「暗くなって…

あ!
ライトの先に!」

「あれ?おかしいわね。このコレクション、水着はないって聞いてたけど…。」

「バルサラさん!
あれ水着じゃないですよ!」

「え?じゃあ何?あ、もしかして…」

「ええ、足首ですよ!」

「あ、あんたバカ!?」


「なんか燃えてますヨ!」
「ホントだ…」



「民族衣装だっ!!」「すごい!こういうのカッコいいですよね!」「アフリカ、インド、新大陸に、、それにハワイまで!」「南国コレクションですね!」

「オーシャニックでヴォルカニック、
 そしてコンチネンタルなバイブスが伝わってきます!!」

「バイブスって…なに?」

「え?知らないんですか?
 vibesですよ!vibrations!」

「あー、、それ。。モデルさんたちですら言ってないのにあんた…」


「あ、アフリカのモデルさんが、スティールさんを見てますね。」

「じゃああれかも。あのモデルさん、スティールさんの映画に出て噂になってる、ジェーン・スーかも。」

「じゃあ、あの人は?」

「うーん、知らないわね。新人モデルかな?それにしてもスゴい帽子、、というかヘアアクセね。あれ、カゴ!?」

「インドのモデルさんだそうです。」

「あー、もしかしてラダ?
ラダ・マユリ?」

「あ、こんどは二人です!」

「あ、なんか好きな色合い♪」

「かわいい感じですねー。
どこのモデルさんですかねー♪」


「あ、新大陸だ!ネイティブアメリカンズです!」

「キャー!なにあれ!」
「キャー!ホントだ!かわいいー!顔文字みたいな顔です!」
「違うわよっ!そっちじゃなくって、もう一人の子よ!」

「人形を持ってる方が"幸運を呼ぶモノ"、ヘビを持ってる方が"不運を避けるモノ"って名前だそうですネ。」

「ネじゃないわよ!なんでコレクションにヘビ持ってくるの!?」
「どっちもあれじゃないですか?キャラクタービジネス?」
「んなわけないでしょ!おまじないか何かじゃないの?」
「あ、でも人形の方はホントに、モデルの子がデザインして、いまひそかにアリゾナニューメキシコで爆発的ヒットだそうです。メキシコのオアハカスカルみたいな感じになるのかなあ。」

「ヘビ、嫌い~!」
「そういうこと言っちゃだめです。文化の多様性は大切に。」
「こういう時だけカッコイイこと言わないでっ!」

「バルサラさん、こわがりですねえ。」

「わたしだけじゃないわよ!ホラ、みなさい!カメラマンさんと誘導係のお兄さんもビビってるじゃない!」

「キャハハ!」

「…。ダメだ、この子。」


「(でも…ターコイズのブレスレットにターコイズカラーの模様のチュニック。この左の子、相当センスいいわね。
たしかにこの子のキャラクターなら、ブサカワでも流行るかも…。)」


「あっ!それよりまた曲が変わりました!これなに?アロハハウス!」

「えーーー!そんなのあるの?」

「それともフラハウスですかね?」

「いい加減なことばっかり…。あ、シルエットが…あれは火山と、カラー?」




「ハワイだーーー!!!」
「フンイキ出てる~」


「あ、スティールさん、
なんか盛り上がってますね。」

「あの子、かなりキョウレツな印象残したわね。無名の新人だけど、いまのとこあのアンドロメダかこの子じゃない?『fairism』の二人にはワルいけどさ。」

「民族系はツヨいですからね~。
特に"pax fantasica"では。」

ハワイアンはみーんな好きだよね。」

「最近暑くなってきてますからね。

南国モデルさんたちは有利ですヨ、今回。

あー、モヒート飲みたい!

フローズンダイキリ飲みたい!」


「あんた…
頭の中はゴス熟みたくなってるわよ…」