Sep 2014 - p2/p7 -
カリフォルニアの山中を離れ、路上へと向かう。誰もみたことのない映像を求める冒険家とカメラマン、人里離れて人を信じ続けるレトロなライダー。エンジンを愛する彼らに別れを告げたその先には再び、ワイルドな道に生きる漢(おとこ)たちが待っていた。『ENGINE ~ Motor Age』
第一部
WILD ROAD ギリギリまで行こう 終わりはいつでもそこにある
第二章
ON THE ROAD
ドコドッ ドコドッ
ドコドッ ドコドッ
ドコドッ ドコドッ…。
ドコドコドコドコドコン!!
「路上にいきるオトコだぜ」 |
ハーレー・ダビッドソン?
インディアン?
「3831 チョッパーライダー」。1995年から2002年まで製造されたロングセラー。
鉄鉢メットと胸毛に男気があふれています。ネヴァダ出身。
ワイルドなレザーパンツとタンカラーのレザーブーツの先にみえるのは、勇ましい鼓動を奏でる重量級のVツインエンジン。
「うーん、この不揃いな振動がたまらんわい。」
ドコドッ ドコドッ ドコドッ ドコドッ ドコドッ ドコドッ…。 ドコドコドコドコドコン!!
「おやじさん、やっぱりあんた、アメリカ人だな。おれはこれ、この水平対向がおれの魂さ。」
「5118 カスタムバイク」。
遠くヨーロッパからバイクと共に新大陸にやってきた男。ちょっとイカツい迷彩のバイクに迷彩のツナギですが、黄色のしゃれたスカーフがヨーロピアンなおしゃれなのでしょうか?
職業、バイクスタント。
出演作品、『ツグマ・フォース - サカの神酒』。
「これでも本国じゃあちょっと知られたスタントマンさ。いまは仕事を離れて、ここアメリカできままな路上生活。行けるところまで行くさ。」
「ちなみにこの迷彩柄は、おれがじぶんでペイントしたんだぜ。なかなかナイスだろ?」
水平対向のボクサーエンジン。
遠目にはYAMAHA V-MAXにもBUELL S1 Lightningにも似たシルエットですが、、、
BMW?
「スピードなら誰にもまけないッ!わがヤマトのォォォォ、技術力はァァァ、世界一ィィィィィ!」
緑の速そうなバイク。
Kawasaki?
「5524 スポーツバイク」。
アクセル全開、大和魂全開。
ただしライダーは金髪のドイツ人のようです。バイエルン出身。
颯爽と駆け抜ける風。
同じく、職業はバイクスタント。
出演作品、『ツグマ・フォース - サカの神酒』。主人公グレイソソ・ピアースのスタントを務めましたが、うっかりカツラをかぶるのを忘れて撮影に臨んでしまったため、金髪のままで出ているシーンがあるそうな。グレイソソは茶髪なんですが…。
エンジンは直列二気筒。
ラジエーターのひだひだがシャープで工業的ですね。四発積んでるかと思ったら意外とシンプルです。
「要は腕だよ、腕。」
モダンライダー。
意外と職人気質。
そして...。
遠くフロリダからやってきたのは…。
「Love & Peace !!」 |
SUN TRIKE号と名付けたトライクに搭乗するのは、フロリダのミュージシャンの二人。
「3832 三輪バイクのカップル a.k.a. モータートライク」。
69年よろしく、ラメ入りペイントの変則バイクできょうはどこに行くのやら。
「夏はコロラドで過ごしたんだけど、この秋はオレゴンあたりまで行ってみようかと思ってね。」
ドッドッドッドッ! ドッドッドッドッ!!! |
そう、ここはHistoric Route 66。
老若男女、古今東西、誰もが憧れる道。
誰もが優しくなれる道。
またの名をMother Road。
風の吹くまま。
気の向くまま。
必ず道は
どこかへと
続いているから。
いまはただ…