2016年1月17日日曜日

Jan 2016 MONKEY FANTASTIC! 04 


ついに、目指すアルデバランに到着、と思うや否や、キング・バッファローとその一味の前に姿を表してしまったオニキス一行。ゴクウを欠いた一行は、強大なタウラス王国の猛者たちの前に、なす術もなく打ち倒されてゆく。ゴジョウ、ハッカイ、いいとこないぞ!ゴクウ、迷子になってる場合か!^_^;

そんなこんなでお届けします、『Space Journey to the West』、第四回配本。

はじまりまーす。




第十六回 聖女、捕えられる の巻 

そなたがオニキスとかいう娘か。遠路はるばるご苦労だったな。これでワラワたち一族も、永く繁栄することができようというもの。だがその前に、そなたら、ひとつ問おう。

あら、お義姉さま、何よ、でしゃばって。やっぱりこの女のが目当てだったのね?

おだまりっ、このタヌキ娘。ワラワは真剣なのじゃ。

キーー!


ブタよ、カッパよ、きさまたちのなかまに、サルがいると聞いていたが、どうした?



アラ、そういえば、サルはいないわね?ウマはいるけど。なかなかいいウマじゃない?後で私の乗騎にしてあげるわ❤光栄に思いなさいっ。

…。


女っ。女王陛下がお尋ねよっ。答えなさいっ。

…。

この女めっ!わたしたちは、サルの活き胆というのが美容とアンチ・エイジングにいいと聞いて、楽しみにしていたのよっ!

そうよっ。姉さんの言うとおりよ。どうせわたしたちはメインディッシュはいただけないのだから、せめてサルを隠さないで、出しなさいっ!



(うーん、サル、サル。サルねえ。なにがひっかかっておるんじゃろうな、わしは…。)


(ふふふ。

(それに、何やらカーフのやつの様子も気になる。やつめ、何かたくらんでいるような??)

おい、カーフよ。プリンス・クリムゾン=カーフよ。

何です?父上?…おや??


おまえ、何をみている?

いえ、何か、向こうの宙域から、猛スピードでこちらに近づいてくるものが…

なんだと?

うーんと、あれは、、、雲!?宇宙空間に雲??





キーン!キーーン!キーン!!


なにっ、カーフよ、何を寝ぼけたことを言っている、おまえなんだか最近様子がおかしいぞ…

いやっ、父上、これはホントウです!…いや、っていうか、おれ別にアヤシくないですよ(やべーやべー^_^;)


ホラっ、雲がもうそこまで!!










イヤッホー!オレさまの名は、、

斉天大聖、
ソン・ゴクウさまだーー!



第十七回 孫悟空、暴れまわる の巻 


ふーん、あれがサルか。


!?なにっ?やつめ、いま何といった?斉天大聖と言わなかったか?


父上、そんなことどーだっていいじゃないですか。あれはボクちんが仕留めますヨ。いや、それとも、たまには身体を動かさないと、って感じでひと暴れしたいんですか?(…と、オヤジを挑発してみるゾっと。ニヤリ。サルめ、ようやくきやがった。とっととオヤジと、一戦交えやがれってんだ。そうして二人とも弱ったらボクちんが…ニヒヒ。)

やいやいやい、てめーら!オレさまの師匠と義弟たちに、いったい何しがやったんでい!ああ?返答次第じゃ、ゆるさねーぞお!


ゴ、ゴ、ゴ、

ゴクウ!!(T_T)


おおお、ゴクウのアニキだー。やっぱり、生きてたんだー。チコクはいけないと思うけど、それでもこれで、助かったあ(T_T)

やれやれ。遅れてやってきていいところを持っていこうとは、サル智慧は働くようだな、あのゴクウも。いやいや、そんなイジワルを言ってはいかんぞ、おれ。そんなヒマがあったら、隙をついて一発逆転でも狙うかなっと。

おのれっ、どこから湧いてきた、このサルめ!しかしちょうどよい、問いただすテマが省けたというもの。きさまも料理してから、落ち着いて、聖女をいただこうぞ。

ちょっと、お義姉さま、あれもわたしがやりますワ。国王陛下にいいところをみせるのは、ワ・タ・シ❤

おだまり、この新参者っ。

サルよ❤

サルね❤

活き肝が雲に乗って飛んできたわ❤

おい、そこのっ。おまえいま、なんと言った?なんと名乗った!いまいちど、ここへきて名乗りを上げてみよ。

なんだとー!うるせー!二度も言わせるな、めんどくせー!そういうおまえこそ、名を名乗れ、おかしな格好した、このヘンタイ野郎!


ぐぐっ。わ、わしは、おまえたちが探していた、キャプテン・バイソン、いや、いまは海賊王キング・バッファローだっ!知らずに乗り込んできたのか、このバカザルめっ。

おうよっ。おれはお師匠さんをおっかけてきたら、こんな暑苦しいチンケなところに出てきちまったってわけよ。おまえか?この火の山の主は?

サル、父上に向かってナマイキだな。おまえなぞ、父上が成敗してくれるとおっしゃってい…



うるせー!このトンボメガネ!!


ぐ、ぐわっ!イキナリなんだ、この乱暴ザルめっ。が、外交儀礼ってものを知らにゃいのか…

やーかーましー!!そんなもん、知るかーー!ヤーーーー!如意棒っ!!


ギャギャッ!



おまえもだっ。よくもおれの舎弟のゴジョウをいたぶってくれたなあ、この厚化粧の、タヌキ顔めっ。


キーー!わたしのことを、厚化粧ですって!そして、言うに事欠いて、タヌキですって!わたしは、ハクビシン!タヌキとは違うのだよ、タヌキとはぁ!


知るかーーーっ

やれやれ、汚名返上と思ったら、わたしの獲物はゴクウに奪われてしまったか。では仕方ない、この娘たちを倒しておこうかな。そーっとそーっと忍び寄って…(うーん、しかしこれ、我ながらなんだかヒキョウな絵だな…しかもこの水中カメラ、もとい砂中カメラのせいで…なんだか誤解されそうな…)

キャーー!

このヘンタイ!エ〇ガッパ!!
おしりを撮らないでよっ!バカ!



((T_T)

  ああ、やっぱり…)


わ、わたしは、、ヘンタイでもないし、カッパでもないっ!(T_T)

キャー!


ふう怒

ふう怒

わるく思うなよ、娘たち。当身だ。命は奪わぬ。わたしをヘンタイ呼ばわりしておいてこの程度で済むのだから、ありがたく思えよ。


ううう。。。ね、姉さん。。カッパー姉さん(T_T)

ううう。。。ブロンズ(T_T)

痛いわ。

ええ、痛いね。。


なんだなんだ?ヒトをカッパ呼ばわりしておいて、そっちがカッパかよ。。。

(ち、チガウわ…カッパーよ… ガクっ)


ホラホラホラ、お次はあんただぜ、おばさんっ。

お、おばさんじゃと?ワラワのことを、おばさんじゃと?ワラワは、ワラワは、、、まだ5万歳前なのよ!!

なーんだ、オレさまよりガキなのか。けっ。えらそうにしゃべりやがるからすっかり30万か50万か、歳経た宇宙妖怪かと思ったぜ。


キーー!おばさん呼ばわりも、ガキ呼ばわりも、どっちもハラがたつゥゥゥゥ!

はっはっは。くろがねの姿がさらに熱せられて、まるで炉の中の鉄のようだぜ、アイアンとやらっ。…って、ん??アイアン??おい、おまえ、どっかでオレさまと…

知らん!きさまのようなサルのガキなぞ、知り合いにはおらんわっ。

ピシッ!
ピシッ!

おっと、お師匠さんにも負けない、ドS攻撃だな。こりゃ結構ヤバいぜ。要注意要注意。


おのれ、サルめっ。なかなかやるなっ。

そういうおまえこそ、ホネがあるじゃないか。

ガキッ!

ピシッ!

う、う、マズいわ…。あのサル、結構な使い手ね。。正直、アイアンのやつはわたしなんかよりずっと強い。そのアイアンと互角、いや、それ以上。これは、、、逃げた方がいいかも…。

そーっと

そーっと



ドシン!!




キャッ!な、なにっ!

何かすごく重いものにぶつかったワっ。



うーん、なんだなんだ?何かがぶつかったぞ?イタいなー。もー。えいっ!



ババ
 ーン!


…っと
立ち上がりっと。

キャー!

ドンッ



もう、いったいなんだったんだろ?

あーー!さっきのカワイイ子!ダンサー姉妹よりももっとカワイかった子!どうしたんだ!倒れてるぞ…。さてはアニキかゴジョウがやっつけたんだな…。ううう、かわいそうに。きっとキミは、ホントウはワルい子じゃあないんだよね。。。


…う、う、、おのれ、ブタめ…


うわっ!な、なにをするだーー!

(ヒャハハ…

 ヒャハハ…


さっきはどうなることかと思ったけど、やつのあの棒は帽子と帽子のスキマを突いただけだったようだネ。ふう、帽子を二重にしていてよかったヨ。

そして、ようやくいい感じになってきた。みな、戦え、戦え。そしてオヤジも出陣しろ。オヤジとあのサルの力は互角と聞いているし。お互い争って、力尽きろ。その時こそこのボクちん、プリンス・クリムゾンさまが…。

もはやカーフ(仔牛)とは呼ばせないヨ。このアルデバランは、いや、タウラス王国は、このボクちんが、あの方の庇護のもとに…

そしたら玉面ちゃん、もとい、ジェイドちゃんも…。)





第十八回 悟空、昔を思い出す の巻 


はっ!

思い出したぞっ!

あんなナリだが、あの名前、そしてあの乱暴で生意気な口の利き方、あれはまさにっ。

あの、ソン・ゴクウかっ!



えーい、皆の者、やめいっ!やめいっ!それはそなたらがかなうような相手ではないっ。

斉天大聖、ソン・ゴクウと言えば、、、あの、、、

父上、どうなさいました?確かに、やつはボクちんたちが束になってもかなわないでしょうネ。母上もついに防戦一方になった様子。そろそろ父上ご自身が、お出ましになっていただけないですカ?


ええいっ。違う、違うゾ。あやつがソン・ゴクウなら、やつとわしが闘ったりしようものなら、このアルデバランどころか、おうし座そのものが…

いやっ。だがな、そもそもやつがホントウにゴクウなら、あのゴクウならっ。何もわしはやつと争わずとも済むんじゃ。


???

(オヤジのやつ、何を寝ぼけたことを言ってるんだ?ソン・ゴクウは、観音の命を受けて、あの聖女オニキスを守護する筆頭格。王国に仇なすもの。オヤジを討とうとやってきたやつだゾ?争わずに済むって??いったい…)



ゴクウっ!おまえ、
あのソン・ゴクウなのか?
そうなんだなっ!

はあ?なんだー、このグラサンのウシ野郎っ。オレさまはおまえなんか、てんで知らねーぜいっ。

それよか遂に大将のお出ましか?観音の言ってた、バナナ・ファン(芭蕉扇)ってやつを、返しやがれいっ!


待て、ゴクウっ。忘れたのか?おれだよ、昔、いやケンカもしたが、それ以上によく一緒に走った、あの、"テキサス・カウボーイズ"の、、、ギュウ・マオウ、だよっ!カウボーイズのヘッドの、平天大聖 ギュウ・マオウだよっ!懐かしいなあ、おいっ(T_T)(^_^)\(^o^)/


…え?

なっ、なーにーー!おまえ、ギュウ・マオウなのか!?

あああ!そういや…思い出したぜっ。あれは、オレさまがゴータマ・ブッダのやつに封じられるよりずっと前、ピーチ・パーティで暴れるよりもずっと前、まだ、牧童やってたあの頃、夜な夜な黄道や白道を走り回った、あの、、、テキサス・カウボーイズの…




そういやおまえ、昔言ってたっけなあ。大きくなったら海賊になる、そんときゃあ"キャプテン・バイソン"って名乗るって。そして海賊王になったら、こんどは"キング・バッファロー"だって。

そうとも。ゴクウ、いや、"ヒッパ=オンズ"のヘッド、キング・メイホウ(美猴王)

そしたらオレさまは、おまえに、出世魚ならぬ出世牛かいって、笑ったんだよな(笑)

ああ、おれはおまえに、おまえこそ、王でもないのにキングだなんてたいそうな名前名乗りやがってって笑ったんだぜ(笑)


ワッハッハ!ガッハッハ!
懐かしいな~、オイ!


第十九回 恐怖の大王、 誤解が解ける の巻 

な、な、なんなの…

なぜ、なぜバッファローさまとゴクウのやつが、わきあいあいと…え?幼馴染ってこと?ゾクのヘッド同士、悪友だったってこと??

へ、陛下、いえ、バイソン、ホントウなの?これが、あの、キング・メイホウ?"ヒッパ=オンズ"の?

おうよ、アイアン、思い出したか?

ああ!アイアンって、おまえ、ギュウ・マオウの彼女だった、ラークシャサ族の女かっ。レディースの"羅刹女"のアタマはってた?ははは、おまえがプリンセスだってえ?わっはっは。

ええいっ、笑うなっ。でも、、、懐かしいわ。



(おやおやおや、これはとんだ番狂わせ。まさかオヤジと母が、あいつの旧い友人だったなんて、聞いてなかったゾ。あの方もヒトがワルイ。親父のゾク時代を知ってるんだから、当然このことも知ってたんだろうに。なぜボクちんに教えてくれなかったんだヨ。まったく。いや、あの方はどこか抜けてるからな。。ワル気があってのことじゃないダロ。単に、忘れたんだろうな…。まあいいヨ。計画は、続行サっ。)




いやー、あれから何万年経ったんだ?積もる話もあるだろう、ほれ、どうだ、旅のなかまも一緒に、一度王宮に来ないか?接待するぜー。

なんだなんだ?酒はあんのか?まさか、牛乳しかねーとか言わねーだろうなあ(笑)

わっはっは、あいかわらず、言うねえ(笑)


ちょちょちょ、ちょっとゴクウっ。待ちなさいっ。

ああ?

何なの、あんた、なんでキング・バッファローと仲良くしてんの?


だーかーらー。話聞いてなかったのかよ。幼馴染なんだよ。こいつ、いいいやつだぜ?ま、一回、話しようや。お師匠の好きな、LOVE & PEACEってやつだぜ。

いや、でも、こいつの持ってるあれ…



うむ、これか。これはな…バナナ・ファン(芭蕉扇)。このアルデバランの灼熱をやわらげる力を持つとともに…

…この宇宙を救うための道具だよ、娘よ。



う、宇宙を、す、救うですって!?そんなハズないわっ。アヴァロキテーシュヴァラさまも言っていたもの。それが、宇宙を冷やして、そのせいで、宇宙の成長が止まってるって。現に、あなたの治めるこのおうし座で、プレアデスが、ヒヤデスが、成長を停めてもう久しいのよっ。

うむ、話せば長くなるがな。それは確かにわしがしたこと。そしてそれこそが、宇宙を救うためなのじゃよ…。

どどどど、どういうことよっ!アヴァロキテーシュヴァラさまは、ボーディサットヴァなのよっ。ウソつくはずないじゃんっ!意味わかんないっ。説明してっ。

…ざ、ざっくりじゃな、聖女どのよ…いいだろう、説明するとだな…




やつが、やつが、もうじき復活するというのだよ。あの恐ろしい、あやつが…。

あやつ?

そう、宇宙の最後に現れ、みずからが創り出したその宇宙をすべて滅ぼしつくしてしまうという…

みずからが創り出した?創造主ってこと?あなた、いつのまに宗旨替えしたの?それは太古のミルキーウェイ銀河の一部で信じられていた教えで、ヒトが外宇宙に出るころにはすでにその信仰は喪われていたはずでしょ?そもそも、宇宙はね、誰かが創ったんじゃないの。なんていうか、ぐにゃっと、にゅるっと、もわっとうねってね、それでできたのよ、自然に。たとえばヒッグスなんとかっていう…

いや、あやつはいる。そしてあやつは来る…

だから…誰よっ。

あやつの名は…ああ、口にするのも恐ろしいわい。仮にこう呼ぼう。


…三千世界の王!!


現在、過去、未来を支配する、大暗黒の王と!!

これ?違う??

だが安心せいっ、皆の者。わしは、汚名も恐れず、これを盗み出した。誰かがやらねばならんのだっ。やつが来るのを防ぐには、宇宙の終わりを防ぐしかない。終わりに来るのじゃからな。ゆえにわしはっ、この宇宙の時間の進み方を遅らせるっ。

この、絶対零度を造り出し、物質の、いやすべての粒子の運動を停めてしまう、このバナナ・ファン(芭蕉扇)の力でっ。


いや、そんなの、マジでいないし…。おじさん、アンゴルモアとかそういうの信じるクチ?ププッ。

…。

あと、粒子を停めるって、古典力学の話だよね。ちゃんと量子力学の授業、受けた?量子力学の世界では、不確定性原理ってのがあって、振動が止まることなんてないんだから、それ、結局イミないよっ。

…(T_T)

…マジで…?…

うん。よくは知らないけど。

それにあなた、三千世界の王のことも誤解してるわね。確かに昔、そういう神さまを信じてた人たちがいたし、いまもどこかの宇宙ではそういう思想が続いてるとも聞いてるけど、それは破壊の神であると同時に創造の神。宇宙の生成流転を司る神。コワい顔してるし、コワい名前だし、力を持ってるからコワいけど、決して、ワルい神さまなんかじゃなかったはずよ?たしか。

わたし、ボーディサットヴァの中でも博識で知られるアカシャガルヴァさまや、智慧者のマンジュシュリーさまに教えを受けたこともあるんだから、ホントよ。

し、しかし、聖女どのよっ。三千世界の王がいないなどと、どうすれば信じられるっ。わしは、わしは、もう恐ろしくて、それを考えると夜も眠れぬ。ようやく夢がかなってこうして王国を手に入れても、安らげんのだ。


うん、わかるよ、コワがる人もいるよね。そういう人たちのためにね、ちゃーんとブッダさまやボーディサットヴァさまたちが考えててね。

ん?

三千世界の王を討ち果たし、降すことのできる、守護神として、アシュラ族の兄弟、シュンバとニシュンバって二人が日々、身体を鍛えてるから、安心してってことになってるの。

ひと呼んで、、、宇宙の勇士、トライローキャ・ヴィジャヤ降三世明王)よっ!!

だから安心して。ねっ、マオウちゃん。

う、ホ、ホントか?

もう、しつこいわねー。それに、そんな先には、、

超長い長い、56億7千万年の修業をしてるっていうボーディサットヴァのマイトレーヤ弥勒)さまでもさすがに修行を終えて、未来仏となって、四つの宇宙を統べるブッダ・グランドスラムとなって、わたしたちを救ってくれるから、だからわたしたち衆生は、そんな先のことは心配しないで、いまを愉しめばいいのよっ!


(いや、オニキス、衆生も修行はしろよっ。日々練習!これ、スポーツの、、いや、、仏道のキホンだぞっ。by マイトレーヤことテニス族の王子)

そ、そうなのか…

では、わしのしていたことは、、ぜんぶ、、ムダだったのか…しかしわしは、取り返しのつかぬことをしてしまった…



おうおうおう、マオウ、いや、キャプテン・バイソン、キング・バッファロー、おまえ、そんなことでイチイチくよくよすんなよなあ。昔とかわんねーなあ。よくバイク改造しっぱいして、落ち込んでたけど、結局ちゃんと走ったじゃねーか。考え過ぎが、おまえのよくねークセだぜ。

う、う、ゴクウよ、キング・メイホウよ、おまえは昔から楽観的だったな…。

それが、"ヒッパ=オンズ"のモットーさっ。



第二十回 玉龍、警告を発する の巻 


ところでおまえ、そんな話、いったいどこで聴いてきたんだ?

う、それは、ゴクウよ、おまえも知っているやつなんだが…

ああん?そりゃ誰だい。

ああ、あの"テキサス・バッファローズ"に加入してきたな、覚えてないか?

ああん??



(ちぇっっ。オニキスめー、余計なことを言っちゃって。これじゃオヤジが、あの扇を返してしまうじゃないか。ええい、マズいゾ。このままじゃマズい。あの扇をうまく奪い取らないことには、オヤジを追放することも、王宮を占領することも、シッパイしてしまう。ええい、どうすればいい?計画シッパイか?

ん?この気配は??まさか、、あの方が、この星に!?)


むっ。ゴクウよ…

おう、マオウ、なんだこの感じは…


何かが、くるっ!



(…まずいな。この感じ、まさか、やつがここに?しかしいったいなぜ、いや、すべての背後にやつがいたというのか?くっ。いくらゴクウたちでも、いや、バイソンたちが加わったとしても、あれには勝てまい。いまのままでは…)


?ジェイドラゴン、どうしたの?ムツカシイ顔して…

オニキス、、逃げろっ!いますぐ、この星から逃げるんだっ!

え?え?いったい、、なんなの??


逃げろっ!!!

(つづく)