Dec 2014 - p03/p24 -
第三章 ヴェンドの婿
上陸
ザザー ザザー
アロギアさま…。
いや、いつまでもメソメソはしていられんな。父も母も、レアスじいさんも、シグルおじさんも、ヴラジーミルさまもアロギアさまも、もういない。おれはこれからひとりで生きていかねばならない。ふう。
(あ、あれ?ボクは数に入らないの??(T_T))
しかしここはどこの浜だ?おや、あれは?
ワーワー!
ワーワー!!
地域の豪族と争う一団。
みるとその中にひとりの女性が…
(あ、あれはアロギアさまっ!?)
助太刀いたす!トゥっ!
ヤーーー!
お怪我はないか!?美しい方!
ええ!あなたは!?
トール・ハンマー!!やあっ! |
ゲイラの求婚
礼を言います。しかし見慣れぬやつ、名を名乗りなさい。
おれは、オーラヴ・トリグヴァソン。ノルウェーの…いや、で、あなたは?
ゲイラ。ミェシェコの娘、ゲイラといいます。父に代わりこの地を治めるものです。
(ああ、やはりアロギアさまではないか、当たり前だな。しかし似ている。)
さきほどのやつらは?
まだ父に従わぬ者は多い。このような戦いは日常です。
ところであなたは腕に自信がおありのよう。よければここに留まり、わたしに仕えませんか?(ひとめぼれしたワ)
しかしわたしは旅をしています。おのれの運命を見定める旅。
わかりました、では冬のあいだだけでもどうでしょう。冬の海は厳しいですよ。
(そうだー!出港、ハンターイ!ストするぞー!)
そうですか、仕方ない。ではそうしましょう。
(やったー!!!)
そうですか、仕方ない。ではそうしましょう。
(やったー!!!)
やがて
二人は恋に落ち
結婚しました。
娘よ、なにもこんな異教徒の流れ者を選ばずとも…いくらでもよい嫁ぎ先を見つけてやったものを。
お父さま、このオーラヴは必ずや大業を成し遂げる男ですヨ。
.. To be continued.