2014年12月26日金曜日

Dec 2014 - end roll type B - 

エンドロールだけでもずいぶん長くなってしまいました^_^; 

馬、トナカイ、船を含めると総勢100体を超すプレモ。ここで、キャラ順ではなく役者順にも並べておきます。

最後にプレモ解説、あるヨ。

ながーいヨ。



エンドロール Type B    


  • ヴァイキングシリーズ
    • 3150 ヴァイキングシップ
    • 3137 ヴァイキングと騎士(super-set)
    • 3158 馬とヴァイキング
    • 3154 ヴァイキングの王様と王子様
    • 4599 ヴァイキング(special)
    • 7677 三人のヴァイキング(add-on)
    • 3156 ヴァイキングボート
    • fi?ures series 5 ボーイズ 07 ヴァイキング

  • 王様、王女様、王子様、お姫様シリーズ
    • 7236 キング&クイーン(add-on)
    • 6238 ロイヤルウェディングカップル
    • 7206 お姫様と王子様
    • 4643 勇敢な王子(special)
    • 4505 王子(special)
    • 4330 メルヘン城(micro)
    • fi?ures series 4 ボーイズ 11 王様
    • fi?ures series 7 ボーイズ 01 キング
    • fi?ures series 6 ガールズ 01 妖精のお姫様
    • fi?ures series 6 ガールズ 04 女王 x2
    • ジャンク品 王様 [恐らく4256]

  • 騎士シリーズ
    • 4434 銀の騎士
    • 4567 戦う騎士 a.k.a. Sir Porkadot(special)
    • 4684 盾を持った兵士(special) x2
    • 4746 両刃斧の騎士(special)x2
    • 4666 勇敢な戦士(special) x2
    • 3137 ヴァイキングと騎士(super-set)
    • 3319 ドラゴン軍の騎士と家来
    • 7770 三人のファイヤードラゴン騎士団(add-on)
    • 3315 黒騎士
    • 4872 盗賊騎士団 砲手
    • 7536 盗賊騎士団のリーダー(add-on)
    • 7537 三人の盗賊騎士団(add-on)

  • 妖精シリーズ
    • 5445 遊覧船と妖精の女王
    • fi?ures series 7 ガールズ 03 魔法の杖と妖精
    • fi?ures series 2 ガールズ 01 ティンカーベル
    • fi?ures series 1 ガールズ 02 花の妖精
    • fi?ures series 5 ガールズ 12 杖を持った妖精
    • 5448 森の妖精 ダイアナ
    • 5449 森の妖精 スーリヤ
    • 4128 魔法の妖精とお姫様

  • キリスト教シリーズ
    • 3603 クリスマス トナカイとサンタ
    • 4887 セントニコラウスと天使
    • 5411 天使と悪魔(special plus)
    • 3631 伝道師
    • fi?ures series 7 ガールズ 07 修道女

  • その他の中世シリーズ
    • 4615 羊飼い(special)
    • 3976 農家 少女と鶏たち
    • fi?uresseries 4 ガールズ 04 中世の女の子
    • fi?ures series 2 ガールズ 10 ドイツの少女
    • 4778 農家の女性と子牛(special plus)
    • 5514 牧場の女性と少年(ブリスターセット)
    • 4752 ケルトの族長(special)
    • 4644 オオカミ戦士(special)
    • ジャンク品 中世の宮廷女 赤
    • ジャンク品 中世の宮廷女 白

  • その他モダンシリーズ
    • 4910 深海ダイバーと小型ボート
    • 4786 ダイバーと海底の宝(special)
    • 4478 海底探検ポッド
    • ジャンク品 polar expedition より 探検家
    • 4198 こどもモトクロス
    • カスタムガールズ
    • 3184 恐竜の化石発掘

  • その他
    • 3939 海賊たち
    • 3174 海賊船
    • 6218 大きな樽(add-on)
    • 6261 ボアコンストリクターと大トカゲ
    • 4592 原始人(special)
    • 4745 モンゴル戦士(special)
    • 5493 ドラゴンと宝物
    • 5239 吸血鬼カップル(ブリスターセット)
    • 7463 妖精と小鹿

ヴァイキングシリーズについて


3150は帆のある巨大なロングシップと8体のヴァイキングからなる、文字通りフラッグシップなセット。斧や盾も多数はいっており、ヴァイキングの服と盾の模様がすべて違うのもポイントです。

演目では黄金の兜をかぶっている縞々の服のヴァイキングに壮年以降のオーラヴ・トリグヴァソンを演じてもらいました。マントも羽織った、ボス設定の1体と思われます。


青年時代は若々しさを出すため、同じ縞でも縦縞と、カツラと髭を短く刈り込んだ一体に演じてもらい、メットもいわゆるホーンド・ヘルムにしています。でも、盾はずっと同じ。オーラヴに持たせた盾には翼ある蛇が描かれており、物語のプロローグから第一部の終幕までのキーアイテムとなりました。

壮年オーラヴと同じタイプの色違い、白銀の兜をかぶっているのがシグヴァルディ。第二代ヨムス・ヴァイキングとして、本演目中で一二を争う悪役となってしまいましたが、どちらかというとヒールというよりトリックスター。オーラヴとは異なる価値観や行動原理を持っていた、悲しき将です。ほかのヴァイキングと同じ世界観にいながら一風変わった衣装(ボアな感じの毛皮!90年代の渋谷系オラオラか!?)やブキミなメットから、シグヴァルディに抜擢されました。

3番目はオーラヴの弟、ソルギルス。このセットには2体、なんだか他の6体と雰囲気の違ったヴァイキングがいます。ひとりがこちら。なんだかおとぎ話っぽいです。ビッケを思い出します。そこで、ちなまぐさく悲しい面も強いこの物語に一服の清涼剤をあたえてくれるほんわかキャラとして、ソルギルスに決まりました。この人、できた人でしたね~。ちなみにもう1体の違和感ヴァイキングは眉を吊り上げた人ですが、こちらは騎士シリーズに出てきそうなカラーリングです。この2体はこちらのパッケージより以前にデザインされていたもののような気がしました。

残りの5体は、オーラヴの兵、シグヴァルディの兵、ノルウェーの民、トルケルの兵、などいろんな役で登場しています。いちおう、シグヴァルディ派(というか反オーラヴ派)とオーラヴ派にわけて撮影しました。たとえば、「じい」は、オーラヴによる洗礼をこばんでいたキャラですが、いつのまにかデーンに行ってクヌートのおもり役になっていたりします。上記の違和感ヴァイキングは一貫して反オーラヴでした。顔が怒ってるので。

このほか、オルメン・ランゲとして活躍した船体はもちろん、北方様式のラッパなど、各所で活躍。船体は、少年オーラヴが捕虜となった海賊の船も、実はこの船体を使っています。オールや帆を付けないことで別の船にみえるようにしましたが…。ちなみに、第一話の巻頭に使っている船の写真に十字架があるの、気付きましたでしょうか?マストを十字架にみたてて伏線をはっています^_^;

ロボットロボットさんに新品未開封品があるのを知ってはいましたが、、、他にも集めたいパッケージがたくさんあったので、節約節約と近隣の某中古トイショップで半額程度で購入。8体のヴァイキングや船の部品をひとつひとつジップの袋にくるんでいるなど、丁寧に保管されている品でした。

3137は2体のヴァイキングと岩の砦、お宝、ガイコツ、それに砦を攻めるヨーロッパの騎士からなるsuper-set。手軽な値段でシーン再現、物語創作を愉しめるセットになっています。

旧ヴァイキングシリーズとは別の時期に販売されたものだと思われます。2010年代になってからアマゾンほか、オンライン店舗で時折みかけていました。それゆえ、旧世代のヴァイキングとの使いまわしがあり、2体とも単品やadd-onで販売されたものとほっとんど同じです。geneはこれ、購入してから気付いたため、役を充てるのに苦労しました^_^;

結局、スケイルメイル(鱗鎧)とピンクの服のおしゃれさんを、同じ服の藍牙王ハーラル・ブルートゥースの子であった(と劇中で劇的に判明する)初代ヨムスヴァイキング総長ストラットハーラル・ハーラルソンということにして、そしてもう1体をそのストラットハーラルの次男のトルケル・ザ・トールに充てました。つまり、この砦は海賊傭兵団のアジト、ヨムスブルグの砦だった!というわけですね(笑)

実はgeneは当初、このセットを時代考証のおかしなセットではないかと訝っていました。ランス(馬上槍)を構えて突撃するスーツアーマーの騎士とヴァイキングの城が同時代のものには思えなかったのです。しかし、演目制作のためにこの時代のことを調べていくと…ふーむ。初期の神聖ローマ帝国とヴァイキングとは同じ時代か~とか、イングランドやヨーロッパでランスが使われてはじめた頃とヴァイキングのロングシップの時代とは同じか~とか、わかってきました。馬に装飾をほどこした馬上槍試合的なものは、もっと後世の、騎馬戦が儀礼化した時代のものでしょうが、このセットの騎士は実戦バリバリな感じなので、むしろちゃーんと考えられていたのでした。そして砦の中に、キリスト教徒の偉いさんらしき人のガイコツと遺品が隠されているのも、なるほど。。。うーん、プレモ、最高!ベンキョウになるなあ。ガッコウの教材に使ってほしいくらいです。もちろん、高校か大学あたりで!(笑)

geneにとって、プレモのランスはこちらが初めて。ドラゴンランス戦記をやったときにはランスがなかったのです(T_T) ちなみにほかにも3137で初めて手に入れたアイテムは金歯っぽい感じのメタリックカラーの金塊。これまでは金の延べ棒しかなかったのですが、中世編はこれからこっちでやります。

砦は演目中でさまざまな建物を演じた、隠れた名優でした。第一次北方戦争(正式名称ではありません)の際のデーン・ラーデ同盟軍の砦として、ノルウェー王となったオーラヴの城として、またエゼルレッドやエドマンドが籠城したロンドンの城として、そして最後にはベアトリスが訪れたクエドリンブルグ修道院として。若干ムリもありましたが、狭い演台の上でもいろんな雰囲気を出してくれました。とくにLondon Seigeのシーンはお気に入りです。守るイングランドの将兵、攻めるヴァイキング、その中に混じるヴェンドの兵たち。鬨(とき)の声が聴こえそうでした。(自画自賛すぎか!?^_^;)




3158。めちゃめちゃカッコイイパッケージです!黒馬にまたがるピンクの衣装のヴァイキング騎士。その盾はほかの庶民ヴァイキング(笑)とは違ってヒーターシールド!絡み合う二匹の蛇が北欧感、ラグナロク感を演出します。

購入は確かプレモランドさんだったでしょうか。うろ覚え。

ヴァイキングは馬に乗るのか?そりゃ乗るでしょうがどの程度?船に馬は載せられるのか?この盾はアリ?なぜピンク?などなど、疑問はたくさん湧きますがとりあえずかっこいいのでヨシ。

演目の中でも相応の役を演ってほしかったため、主役級の次くらいに決めました。藍牙王。ハーラル・ブルートゥース。スマートフォンやヘッドホンで大活躍となったBluetoothは、この王にちなんで名付けられた規格です。出てきた当初は鳴かず飛ばずでしたがよくぞまあここまで育ちました。感無量。

あ、いえ、藍牙王ではなく、テクノロジーのほうです^_^;

藍牙王は、、、演目中では結局あまりいいとこなかったんですよね。ミェシェコの名代としてのオーラヴと帝国軍に敗れ、盟友だったハーコンには裏切られた上に敗れ、いつのまにか他界していました^_^;

Bluetoothの訳として、和文では青歯王とされるのが通例ですが、これはあんまりなぁ~ということで、中文のほうの藍牙王を採用!これ、音も字面もかっこよいので、イメージピッタリです!

3158を藍牙王としたことで、前述のとおり3137のなかの1体がその息子に決まりました。

続いての単体パッケージ、3154。こちらは演目の後半の中心となったものです。当初の主役はシグリッドだけ。その後オーラヴへと関心が移る中、このパッケージを入手できたことで急きょクヌートが第二の主人公として浮上しました。結局、前半がオーラヴ、後半がクヌートを軸とした物語に。

購入はプレモランドさん。これは確か。絶版品としての入荷でした。

このパッケージ、ほんとうにクヌート一世ことクヌート・スヴェンソンとその父である双叉髭王スヴェン・ハーラルソンをイメージして制作されたのではないかと思います。そう思う理由はオトナヴァイキングの髭。左右に二又になった髭です。これ、ほかのパッケージでも使われているのでこの方専用ではありませんが、にしても、双叉髭王、すなわちフォークビアードの名前にピッタリです。二又に分かれフォークのようになった髭を持っていた王というわけです。


なぜか角の形の水筒?カップ?で水を飲んでいるこどものヴァイキングの王子。最初これ、角笛だと思っていましたが、よく見たら向きと空洞でカップだと判明。というわけで、クヌートはノドが渇きやすい、という設定を組み込み、成長後のクヌートにも常にこの角カップを持たせました。クヌートの成長後は、このパッケージの王様のほう、つまり父であるスヴェンに一人二役をしてもらっているので、角カップを持っている時がクヌート、持っていないときがスヴェン、となっています。

このスヴェン兼クヌートであるプレモは、ほかに同じデザインがいないレアヴァイキングプレモ。荘厳な鎧や兜、盾、髭など、貫禄たっぷりの主役級プレモでした。

なお、「スヴェン」はデンマーク語ですが、英語の二つ名「フォークビアード」とセットで使うなら本来は「スウェイン・フォークビアード」が正しいです。ここではできるだけ原語っぽく、ただし二つ名は意味が通るように、ということで、二語混在になっています。(後述の勝利王も同じく。)ご容赦を^_^;



4599は、specialシリーズから。意外と簡素な、しかし鮮やかな色のおしゃれヴァイキング。specialではもっと以前に短髪で緑の服の平民っぽい^_^;ヴァイキングが出たこともあります。

こちら4599は多少は気品があるな、立派な髪と髭だな、しかし強そうではないな、ということで、回想シーンほかにちらちらとだけ登場するスウェーデンのエイリーク・ザ・ビクトリアス、すなわち勝利王エイリークとしました。シグリッドの最初の夫で、オーロフ・シェートコヌングの父。物語の中では早くに他界しますが、勝利王と呼ばれるくらいですから、前半生にはいろいろありそうです。伝説の王というイメージでこちらのユニークパッケージを使用しています。


対して7677はadd-onパッケージ。中身的には3150、3137、3158などに入っているプレモとの色替えやパーツ組み換えです。大型の帆船や舞台装置は不要、ヴァイキングだけほしいという方や、geneのようにヴァイキングを数を揃えたい場合に重宝するパッケージです。

物語の展開により、購入時の予想以上に活躍。まずパッケージ写真で中央にいる彼は、実は3158の騎馬ヴァイキング、すなわちハーラル・ブルートゥース役とほとんど同じデザインです。迷いましたがあえてハーラル藍牙王とセットで登場するノルウェーの地方豪族、ラーデ伯(ヤール)のハーコン・シグルザルソンとしました。もともとは同志だった二人。同じファッションで同盟を表現。兄貴分のハーラルに憧れる弟分のハーコン、といった感じ。


続いて左端の黒いサーペント模様の彼は、このハーコンの子である後のラーデ伯エイリーク・ハーコナルソンとしました。ヨムスのストラットハーラルとトルケルを同じパッケージから採ったように、ハーコンとエイリークも同じパッケージから。お気づきのとおり、この二組はほとんど同じデザインです。7677を買おうか3137を買おうか迷う方がいたらご参考に。二人分ほとんど同じです。


最後に右端の彼には、スウェーデンの王子、オーロフ・シェートコヌングの成長後の姿を演じてもらいました。実際はほとんど活躍シーンがありません^_^;スヴォルド沖海戦ではなぜか、デーン王スヴェンの船を漕がされていますし^_^; なにせ、二つ名が従属王ってくらいですから。割と穏やかそうな印象のデザインだったので、義弟のハーラルやクヌート、義妹のスタンツラウエにも優しく、母のシグリッド思いで、北海の平和のためにあえて従属王の名に甘んじた、的な性格に仕上げました。


ヴァイキングシリーズほぼラスト、3156は、型番からもわかるように3150、3154、3158などと同時に展開された、文字通りシリーズものなのですが、なぜか二人のヴァイキングの雰囲気が若干違います。小舟に乗った二人、おっさんのほうはでっぷりとした腹、もう一人はあまりヴァイキングっぽくないデザインです。王様と小姓のイメージなのかもしれませんし、伝説の勇者と従者かもしれません。

普段"pax fantasica"、"production 75mm"ではモンゴルに仕えたマルコ・ポーロ役として登場していることの多いこの小姓君。今回もまた歴史上の重要人物を演じます。それはレイフ・エリクソン。つまり記録に残る中で最初に新大陸に到達したとされるヨーロッパ人です。コロンブスよりもずっと前の話。で、その父は赤毛のエイリークとして知られる人物。こちらはグリーンランドへの入植を行った冒険者。

『ヴィンランド・サガ』な世界です。

小舟に乗って二人でどこかへ向かうパッケージイメージから、レイフとエイリークにあてはめました。撮影中に気付きましたが、エイリークに持たせていた斧がいつのまにやらオリジナルと違うものになっていましたので、最後だけ元に戻して撮影しておきました。


ホントのラストは、fi?uresシリーズから。さすが2010年代プレモだけあって、新しいデザインです。スケイルメイルのデザインが変わり、これまでよりも荒々しい、野性味あふれる印象となりました。

一体だけイメージが異なるため、物語の中であまり語られなかった、しかし実際には非常に重要な役割を果たしたヴァイキングの一団、ノルマンディーの一族を表現するのに二回ほど使いました。

初回は名も無きノルマンディーの戦士として。クヌートたちによるロンドン包囲戦の中でちらっと写っています。ロンドンにいたイングランド王エゼルレッドの妻のエマは、ノルマンディーからやってきた女。というわけで、イングランド側にノルマン人を立たせています。

二回目は超重要人物として、ラストシーンに登場。それはノルマンディー公ギョーム。つまり、イングランドへの遠征を成功させ、世にいうノルマン・コンクエストを通じて後のイングランドの基礎を築いた人物です。しばしばイングランドはヴァイキングが建てた国、王朝、なんて言い方がされますが、これ、クヌートのことではなくて、その後に再度イングランドを奪ったギョーム/ウィリアムのことを指しているんですね。物語には直接登場しませんが、重要人物。というわけで、このユニークな新型ヴァイキングであるfi?ures 5-07に演じてもらいました。



王様、王女様、王子様、お姫様シリーズについて


7236、6238、7206。このたびの演目のため多数取り揃えました、王様と女王様もしくは王子様とお姫様のセット。それぞれ、貫禄あり、デザインよし、可愛さあり、といったところでしょうか。7236と7206は型番も近く、どちらも男子がフルール・ド・リス柄の服。実は一家かもしれません。対して6238は特にどこの国とも判別がつかず、ウェディングのチョコレートケーキとセット。もしかしたら結婚式のコスプレなのかも!?

演目では、7236の王様にはポーランド大公ミェシェコ一世を演じてもらいました。恐らく4256と思われるジャンク品の王様のほうが髪やひげやハラの感じ的に老いているわけですが、あえてこちらをミェシェコの子息であるボレスワフ一世に。その理由は、ミェシェコは全編を通じて登場するため若い頃のイメージも必要だったのと、ミェシェコが大公であるのに対してボレスワフは王を宣言 しているので、より貫禄のある老王タイプを使いました。

決め手になったのは、こちら(ミェシェコ)こちら(ボレスワフ)の肖像画です。一点シッパイしたのは、ミェシェコの冠です。東欧の田舎の大公でもあり、旧い時代の諸侯でもあるため、冠のタイプも古いものが肖像画に描かれています。よって、プレモ冠の中でも古い印象のものをつけようともくろんでいたのですが撮影時にはすっかりミスっています^_^;


一方、7236の王女/女王には、ミェシェコの妻のドブラフカをお願いしました。回想シーンなどでけっこう出ていますね。このかたの衣装はとても不思議です。中世の女性としては一般的なのでしょうか?なんだかシルエット的にも色的にもなじみがありませんが、ファンタジックでなくエキゾチックなので、ボヘミア出身のドブラフカにピッタリ(?)

6238の二人は、二人四役で登場しています。まずはじめに現在のロシアにあたるノヴゴロドの大公夫妻ヴラジーミルアロギアとして。二人とも冠を換えています。ヴラジーミルは髭も追加。


女子の方はその直後、アロギアにうりふたつという設定(にgeneの設定)の、ヴェンドのゲイラ公女。ミェシェコの娘です。宮廷にこもりきりだったアロギアに対して、いまだまつろわぬヴェンドで戦う女性でした。オーラヴの最初の妻ですね。冠を戻してオリジナルの姿で出演。


男子の方のもう一役は回想シーンにて。ドブラフカ公妃の父である、ボヘミアの残酷公ボレスラウとして。Wikipediaにある肖像画、かなーり旧い感じです^_^;こちらもこのシーンでは冠を簡素なタイプのオリジナルにしました。


※この写真、妻のビアゴダが当初の予定とは違うプレモになっています…^_^;シッパイシッパイ。



7206はイングランド人の設定にしました。フルール・ド・リスなのでホントはフランク王国なんですが、まあイングランドもこの紋章を使った時期が(後の時代に)あるので、まいっか、的な(笑)

ただ、男子はちょっとかわいそうなことになっています^_^;この方も一人二役ですが、最初はスヴェン・フォークビアードの侵攻の前になす術もなかった愚昧な王、エゼルレッド無思慮王です。無思慮王とは、原語の英語ではUnready。無準備王って感じですか。肖像画もおバカっぽい感じです。まあ、負けた方なのであれこれ言われるのは世の常(T_T)ホントに無思慮だったかどうかは定かではありませんね。

二度目の登場時は、エゼルレッドを滅ぼしたクヌートとノーザンブリアの美女エルギフとのあいだに出来た(しかしどうも父が違うんじゃないかという疑惑がつきまとう)ハロルドスウェインの兄弟のひとり。デンマーク語ではハーラルとスヴェン。でもクヌート没後は母エルギフが、英語でハロルドとスウェインとか言いだしました。演目中ではどちらがどちらかはっきりさせていませんが、まあ後にイングランド王位についたということでこっちがハロルドでよいでしょう。ちなみにスウェインのほうは、ノルウェー王位についています。エルギフ、やりてです(笑)でも結局、演目ではキラワレ役^_^;


これに比べて、女子のほうは大活躍しました。ノルマンディーのエマです。当初はオリジナルの組み合わせのとおり、7206同士がカップル。つまりエゼルレッドの妻でした。しかし、スヴェン・フォークビアードとクヌートたちヴァイキング勢力によるロンドン陥落後、エマはクヌートの妻となります。そしてハーテクヌートグンヒルダの二人を産み、もともとエゼルレッドとのあいだに設けていた兄弟アルフレッドエドワードも生きながらえ、結果的にイングランドのその後の基礎に深くかかわることとなります。さらにグンヒルダは最強の神聖ローマ皇帝と謳われたハインリッヒ三世に嫁ぎ、物語の最後を導く娘、ベアトリスを産みます。なんだかんだ、物語の第四の軸となったキャラでした。こまかいところですが、娘のグンヒルダの婚礼シーンでは、老いて白髪になった姿で登場しています(笑)

specialシリーズからも二体、登場いただきました。新規購入の4643と以前から絶版開封品として所蔵していた4505です。4643はちょっとオコサマ向けデザインでしょうか。色合いなどが鮮やかです。ファイタータイプですがイカツさがなくかわいく仕上がっています。4505はオトナ向けですね。とても渋いカラーリングですし、独特の冠なども味あり。specialのかなり初期のものです。最近別パッケージとしてみかけたような??add-onで復刻したかな?

で、演目ですが、4643は登場はわずかでしたが結構いい役でしたかね?父王であるエゼルレッドがヘタレだった中、イングランド軍を率いて双叉髭王とクヌートの軍に抵抗した王子エドマンド(途中で即位して王になっています)。二つ名は、"剛勇王"/"Ironside"。うーん、おやじと違いすぎる(笑)


一方、4505は絶版レアプレモとは思えないヒドい扱いでした。ごめんなさい…。もし熟読いただいた方がいらしたとしても、どこに出てたか知らんとおっしゃるのではないでしょうか。。第九章です。アイルランドにて、王妹のギダが夫を探していた際、名乗りを上げた(上げさせられた)オーラヴ・トリグヴァソンに対抗しようとして、ソルギルスに峰打ちで一瞬で倒されちゃったかわいそうな方…。名前は、アルフヴァイン。この名前から当時のアングロ・サクソン豪族のひとりだと思われますが、詳しいことはまったくわかりませんでした。


実は当初から4505を当てようと思っていたわけではなく、アルフヴァイン役を探して探して、今回特に役割のなかった4505に白羽の矢が立ちました。ゴメン。おわびにここで特別にもう一枚掲載…^_^;


4330は、一風変わったパッケージです。microと呼ばれるプレモ、ご存じでしょうか?プラスチックケースにこどもタイプのプレモと、そのこどもプレモが持つのにちょうどいいようなミニミニフィギュア(つまり、プレモにとってのおもちゃ)がいくつか入ったパッケージ。ケース内部はスチールが仕込まれていて、マグネットのついたミニミニフィギュアがくっつきます。4330はその中で、中世をイメージしたパッケージで、王子様とお姫様の二体のプレモが入っています。


この王子様とお姫様、はじめはクヌートの兄のハーラルと妹のスタンツラウエとして登場。ヴァイキングなのにハーラルの服がフルール・ド・リスなので、フランクにかぶれてるお坊ちゃん、ということに(笑)ポーランドの叔父ミェシェコを訪ねる旅の中でも、終始弟のクヌートに主導権を握られっぱなしでした。


劇中にも登場しましたが、フランク王国の有名人、シャルルマーニュ a.k.a. カール大帝も一緒に紹介しておきます。


女の子の方はもう一度登場。こんどはクヌートの娘、グンヒルダとして。つまりおばさんの少女時代に瓜二つってことになります。若いのに貫禄あるデザインなので、思わず役が独り歩きして、文脈とはあんまり関係なく、偉大な言葉を述べたりもしました。


fi?uresシリーズからも四種五体の王侯貴族が登場しています。ボーイズの4-11、7-01、ガールズの6-01、6-04です。ボーイズはどちらも威厳とパワーのある偉丈夫ですね。特に7-01は冠も豪華、衣装もゴールド(笑)6-01はドピンクのクリノリンに妙なクリアカラー冠の載ったおこさま向けデザイン、そして6-04は演目制作のきっかけにもなったfi?uresですが、細身のシルエットのシックな女王です。ピンクベースなのになぜか涼しさ、冷たさも感じます。

4-11と7-01には、偉丈夫らしく皇帝を演じてもらいました。それぞれ、コンラート二世ハインリッヒ三世です。物語の主軸ではないので登場シーンは少なかったのですが、ザ・王様、という姿をさらしてくれました。スラヴの豪族たちやノルディックのヴァイキング諸派が徐々に徐々に神聖ローマ帝国との絡みあい、中世のヨーロッパがひとつの世界として統合されていく様子が描けていれば嬉しいです。

おこさま向けで扱いにくいかなと思ったのですが思い切って使用してみた6-01。特異なデザインですので、ほかのキャラのイメージを損なわないよう、終盤の婚礼シーンにて、クヌートの娘のグンヒルダの成人後の姿として登場しました。神聖ローマ皇帝ハインリッヒ三世に嫁ぎ、娘ベアトリスを産み、しかしそのわずか六か月後にこの世を去るグンヒルド(T_T)成人後は一瞬だけの登場ですが、ハデハデでした。


6-04は、当初一体だけ持っていましたが、姉妹のナゾを知るにつけなんとかよく似た二人を再現したく、その後に追加入荷があったタイミングでもう一体購入。髪型を換えたり、持ち物をペイガンとクリスチャンでわけたりすることで、シグリッドとグンヒルダの姉妹の二面性を表現しました。
ピンクの彼女に氷の女王たるシグリッドをやってもらうにはムリがあるかなとも思ったのですが、"pax fashion week"の時からの決定事項でしたし、エルサっぽさを出せるのも当初この人しかいなかったので悩みました。結局、少女時代のシグリッド(つまり姉シフィエントスワヴァ)をこちらで表現し、成人し女王となってからの彼女は後述する7-03を購入することに。成人後の姿の話は後ほど。




騎士シリーズについて


4434は、ずいぶん以前、まだアメリカに居た頃に購入していたプレモです。ブリスターパックに入った限定プレモで、騎馬でメタリックカラーでピンク入りという、ハデハデな貴公子です。ある意味こども向けデザイン。が、パックに入れて飾っておくのもサマになる一体です。

コンラート二世、ハインリッヒ三世に先立つ神聖ローマ皇帝、オットー三世を演じました。周辺諸侯を招集してのデーン遠征(史実として親征したかどうかはgeneは未確認)。みかけに寄らず、好戦的かつ横柄な性格の役となりました。脚のほうから少しずつ写していくことで、皇帝の力とこのプレモ4434のデザインの奇抜さを際立たせてみました。


周囲に騎士シリーズから、黒っぽい鎧のイカツいプレモがそろったので、暗く重くなりがちだったシーンを、軽やかな輝く鎧でやわらげてくれた功績は大。このメタリックの鎧は、思った以上にきれいに写真に写りました。

ところで最近知ったのですが、プレモにはほんとうに神聖ローマ皇帝オットーがいるのですね!ただし三世ではなく一世。初代神聖ローマ皇帝と呼ばれるオットーをモチーフにした限定品、「6101 マルデブルクのオットー一世」!なんと、10月末にプレモランドさんが絶版品として入荷!geneが気付いた時にはすでに購入された方がいたようでした。赤と青の衣装で、黄金色の馬の鞍がかっこいい!入手できなかったのはザンネンですが、パッケージ写真みただけで幸せです(^_^)


4567。こんな羨ましい型番を持った彼は、いろんな意味で注目されているプレモ。Sir. Porkadot。なんなんでしょう、この名前。文字通り、衣装がポルカドットなわけですが、その素性は一切不明です。特異な兜、モーニングスター、色替えバージョンありなど、geobraさんにも愛されてる気がするこの一体、ロボットスケーター並みにナゾのプレモです(笑)

演目では、Porkadotからの連想でポーランドの将を演じています。前半ではミェシェコの命でシグヴァルディと共にオーラヴを罠にはめる役。後半では同じくミェシェコの命でその甥のクヌートと共にイングランド遠征を行う役です。


この後のあとがきでも触れる予定ですが、サーガによれば、クヌートのイングランド遠征隊には実際にポーランドの将兵が参加していたそうです。もちろん、水玉模様ではなかったはずですが(笑)、ヴァイキングだらけの遠征隊の中にあって異彩を放っていたことはマチガイないでしょう。"pax fantasica"では、色替えバージョンが初演目のギリシャ神話でペルセウスを演じています。ポーランド感はまったくない彼ですが、演目の中では目立った存在となりました。モーニングスターが揺れてブレている写真、あえてブラしましたが、気に入っています。

4746は、"pax fantasica"で練白龍役で知られた彼の異個体二体をこれまたカスタムしています。鉄色の甲冑に身を固めた彼は、オリジナルより精悍に仕上がりました。4684、4666もそれぞれ二体購入し、4666は二体の違いを出すために片方の兜を逆にして表現。愛らしい色合の戦士プレモです。

4746の役柄のひとつは、ナゾの存在、怪しげな存在であるマーシア伯エアドリック。実際、彼は本領安堵以外に狙いはなかったとgeneは考えます。


もう一体の4746は、髭を蓄え、モーニングスターを与え、4684とミックスすることでウェセックス伯のゴドウィンに。なんとこの方、端役にみえますが、、、後にみずからの子をイングランド王に据えるという…やりてです。演目には描かれていない、"ノルマン・コンクエスト"直前のお話。


4666は、エマとエゼルレッドの子、アルフレッドエドワードとしました。この二人、どちらが兄でどちらが弟なのか、正直よくわかりません。兜を逆にしたのは二人の容姿を変えるためもありますが、サーガによると、イングランド島に再上陸した後、アルフレッドは捕えられて眼をつぶされ(合掌)、その傷が元で他界したそうです。さすがに眼をつぶすなんていう描写をしたくなかったので、眼が見えないせいで不意打ちでやられた、と読み替えました。ちなみにやったのは4746×4684のゴドウィンってことで。(未詳)

3137については先に語った通り。ランスを構えたプレモは2010年代になってから。

渋い甲冑、渋い髭、そして渋い馬に、渋い槍。男は黙って突撃的なキャラにしました。創作ですが、ハプスプルク家の先祖ということになっています。盾の紋章もなんとなく、ね。デーン=ラーデ連合は彼を亡きものとしようとしましたが、実際には生きながらえて、数百年後にハプスブルクの隆盛を築いたというわけです。ヴァイキングセットに入っている非ヴァイキングなわけですが、デザインがいいのでたぶん今後も活躍するでしょう。

3315、4872、7536、7537は型番はバラバラですがセットとしてとらえられるシリーズです。7536と7537は、プレモとして定番の、"add-onで四体増やす"システムとなります。黒い鎧、鷹の紋章、多様な武器、など騎士シリーズの中でも本格的。名前も盗賊騎士団とちょっとコワいチームですが、ファンタジックでもなければ特定の国っぽくもないので演目では重宝する鎧騎士団です。

ここでは、7536、7537に後のドイツとなる神聖ローマの将兵を、3315、4872にはチョイ役としてヴェンドの反ミェシェコ勢力を演じてもらいました。

特に、7536、7537はオットーの将兵、ハインリッヒの将兵として、二度登場。以前にも『穆天子伝』で楚国の将兵を演じたように、敵役脇役で登場することが多い四体ですが、、、gene的にはたいへん気に入っています(^_^)

3319と7770は似ていますが、別のパッケージです。3319がドラゴン軍と呼ばれる赤い騎士団として当初より存在し、7770は例によってadd-onで四体増えたうちの三体です。武装が多様で、中世騎士団セットとしてまとめるには使いやすいパッケージです。

3319はヴェンドにて、ゲイラの兵士として、またミェシェコ&ゲイラと敵対している地元の豪族として、両勢力に分かれて、7770はシグヴァルディやポルカドットと共にオーラヴを襲うポーランドの兵士として、それぞれ登場。そう、3319と7770の中にもポルカドット模様のやつらがいるのです。ファンタジーにも歴史ものにも大活躍の六人。活躍、お疲れ様です。

もともと所蔵していたのが3319。こちらは、今回登場しなかった騎馬の騎士団リーダーも含めて四人の箱入りパッケージです。騎馬、弓兵、剣士、斧の戦士と多様な主従。


一方7770は、これに四体加えるシステム(笑)のadd-onです。しかしgeneはadd-onのリーダーにはピンとくるものがなくスルーしているためこの三体のみ。


購入の決め手は、演目でバーサーカーのビョルン君を演じたオオカミ?クマ?の頭をかぶった戦士。

この演目の参考文献にもなっているヴァイキング・サーガ『ヘイミスクリングラ』を著したアイスランドのスノッリ・ストゥルルソンは、その著作の中で、ハーラル美髪王の親衛隊にはベルセルクがおり、武器で傷つかない、と記しているとか。そこで、美髪王の末裔を名乗るオーラヴの時代やその後にもいていいんじゃないかということで取り上げました。


前にも書きましたがこれ、バルト語系の文化が北東ドイツの領域に伝わったものではないかと考えています。北欧の神話や『ホビットの冒険』に出てくる半人半熊のビョルンや、ライカンスロープ伝説、狼男の民話などなど、ゲルマン語圏に特有のベルセルク伝説と獣人伝説ですが、元はバルトが起源ではないでしょうか。Björn、Beornという語は、古ノルド語では熊を意味するそうで、bearと同語源、BerlinやBernなどの都市名とも同語源。Beowulfともほとんど同じと言っていいのでは。beorn、古英語では兵士とか武人を意味するそうです。オオカミやクマの毛皮を被って陶酔状態となり、ふだんとは一味違った力を発揮する荒ぶる戦士たち。北の地の自然崇拝の中に存在した神官戦士、呪術兵士。それがベルセルク。


…ってこの話、どこで書いたんでしたっけ。。。そうでした、ローマ帝国の『落日』に、バルトのプロイツェン族として、4644を登場させたときでした。かぶりもの、色違いですね。


ちなみに、プロローグに登場したアイスランドのヴァインキング研究家ビョルン・マグヌースソン博士は、この方の子孫という設定です!なぜって?髪型が同じですから!

クヌートに従ってイングランド遠征に加わった、元バルト、その後ポーランドの狂戦士。半人半熊の勇者。この後、さらに西へと歩を進め、アイスランドにて定住。1,000年を経て、ヴァイキングについて研究するインテリとなりました。とさ。ゆえに名前は、初代アイスランド大学学長の方にちなんでいます。

ビョルンさん、1月演目でも活躍予定です^^



妖精シリーズについて


5445。予想外に大活躍してくれました。遊覧船に妖精の女王とその侍女が乗った、ザ・女の子向けなパッケージなのですが、これ、遊覧船は実はヴァイキングのロングシップとよく似た造形なのです。竜頭が植物の蔓に替わっていたり、帆のかわりに御座船らしく屋根があったりしますが、基本の船体は同じ。geneは購入前、この舟をもっと小さいものだと思っていたので開けてびっくり(笑)二体の妖精は、白い服の女王と、紺色の服の侍女。侍女の髪型は注目のエルサヘアです。

"pax fashion week"ミニ映画で一度描いていたシグリッドですが、このたび一番変わったのはその髪型。前回は後ろに束ねた髪を写すか写さないかによって、ありのままの力を開放する前後を描きわけましたが、気になっていたのは「実はプレモにも、肩ごしに前に垂らした編み込み髪ってあるんだよな~」てこと。fi?uresでいうと大人気だった4-01のプリンセスが鮮やかな黄色のこの髪です。ほかには妖精シリーズに二種類。4-01はどうしても手に入らなかったので、高価でしたがこちらの5445を購入し、より淡い色のプラチナブロンドを使用しました。結果的に、よりエルサっぽい色になったかなと満足しています(^_^)


この侍女、後半のクヌート編では、クヌートがイングランドで惚れて愛妾(?)とするノーザンブリアのエルギフとして、オリジナルの姿から羽根だけとった形で登場させています。つまりカツラがひとつ二役。クヌートは、育ての親であったシグリッドと同じ髪型の女を愛妾にしたというわけ^_^;エルギフの産んだ二人のこども(ハロルドとスウェイン)は、実は夫であるクヌート以外とのあいだの子というウワサもあり。まあ、エマ一派の流した根も葉もないうわさかもしれませんし後世の脚色かもしれませんが。物語の流れ的に、エルギフは、浮気疑惑があり、王位をこどもに継がせようとする貪欲な女として描かれました。でも決して、悪というわけではありません。皆がそれぞれ、おのれの野望のためにできることをしたというわけです。

女王の方は、ほかの妖精たちと共にヴァルハラワルキューレとして、シグリッドの背後の後光(笑)的に登場しました。

fi?uresガールズの妖精は羽根をとればいろいろと想像の翼を羽ばたかせられます。1-02、2-01、5-12、そして新たに加わった7-03。羽の取り付け方はそれぞれですが、いずれも昆虫タイプです。大小あり。そして5448と5449、おなじみミニスカ妖精(笑)スカートの形状のせいで騎乗ができるタイプ。

7-03は前述のとおり、5445の侍女の髪型によって女王シグリッドとなりました。もともとの髪型はひっつめタイプにファンタジックな王冠が載っています。服がラメ入りの蒼なため、6-04に比べてよりエルサ感が増したかなと思っています。


なお、シグリッドの名前も本来はシグリとかシグリーズとか読むのが正しいようです。シグリ高慢王。うーむ。。。ここでは…特に意味はなくgeneの好みで綴りをそのまま読みました。スミマセン^_^;


2-01には、緑の衣装をいかして作中数少ないアイルランド人を演じてもらいました。オーラヴ・トリグヴァソンの二人めの妻となるギダ王女です。ただこの方、兄の名前からするに、純粋なアイルランドのケルト系の人ではなく、当時アイルランドを支配していたヴァイキング系の方と考えるのが本来は妥当でしょう。ま、おおらかにおおらかに。緑で片肌脱いだ衣装が野性的で、森の王女、という感じのする一体です。


白い服に☆マークの1-02も王女役ですが、こちらも、熟読しないとどこに出てるかわからないキャラのひとつ(笑)第一部の終盤、タイラ王女、という役で登場しています。ポーランドのミェシェコの娘で、本来はデーンのスウェインの元に嫁ぐはずだったのを、ノルウェーのオーラヴに持参金(実際には金貨袋ではなくて土地のようです)もろとも奪われてしまう彼女。作中ではイケメンでヒモ体質のオーラヴとの駆け落ち的に撮影していますが、じっさいどうだったのか…。時代に翻弄された女の子でした。

ところで、ミェシェコの娘って、いったい何人いたのでしょう??作中だけでも、オーラヴの最初の妻であるゲイラ公女、オーラヴと争ったシグリッド、スヴェンの最初の妻グンヒルド、そしてこのタイラの四人がミェシェコの娘です。じゃあオーラヴとエイリーク勝利王とスヴェン双叉髭王は義兄弟かよ、ということになるのですが、どうもちょっと違うようです。なんでも、ヴァイキングサーガの中では、ヴェンドラント/ポーランドの公爵の名前といえばいつも"ミェシェコ"と相場が決まっているのだとか。つまり、四人の女はみな、ヴェンドの出身ではあるのですが、父が同じとは限らないのだそうです。それにしてもヴェンド、ポーランド、なんだか重要な土地だったのはマツガイないようです。


5-12、5448、4128には5445の女王とともにワルキューレを演じてもらいました。ワルキューレは実際には妖精というよりも、天界の精霊、天女のような存在ですし、基本騎馬のはずなので、5448と5449はともかくほかは…なのですが、まあよしとしましょう。ペイガンの象徴である妖精。北欧編ではワルキューレということで(笑)


ところで5448は一人二役です。それは、家族写真の中に。大公タクソニーの妻です。

誰やねん!て感じですが、タクソニー公はハンガリーの始祖となった人物。正確には始祖の子孫。で、タクソニーと5448の息子が大公ジーザ、そのジーザとトランシルヴァニア娘(ゆえにヴァンピレスというムリヤリさ)の娘がユディス


だから誰やねん!^_^; これ、ポーランド王ボレスワフ一世の妻となる人なのです。つまり、シグリッドの義理の姉であり、クヌートの叔母にあたる人です。ポーランド、ボヘミア、ハンガリー、トランシルヴァニア(ルーマニア)の関連をどうしても示したく…ムリヤリですみません^_^;

編集の関係で演目ではカットされてしまったユディスですが、ここでご紹介。


4128は妖精シリーズにはめずらしいブリスターパックです。二体の女性が入っていますが、遠目にみると羽根のない方は王様っぽくもみえます。近くでみるとちゃんと女の子。こちらがお姫様で、羽根のある方が妖精、のようです。衣装のエキゾチックな模様が独特です。そしてお姫様のそばかすも独特(笑)

妖精の方はちょっとかわいそうな役…イングランドの無思慮王エゼルレッドによって命を奪われたスヴェンの妹ということになっています。名称不明…。いまわの際のシグリッドがこどもたちにイングランドの様子を語って聞かせるシーンで空想の中にだけ登場しています。


お姫様のほうもチョイ役。シグリッドたちの祖母にあたる人物、つまりボヘミアの残酷公ボレスラウの妻であるビアゴタとして家族写真に登場です。この方は現在のブルガリアの基層のひとつとなったアジア系の遊牧民であるブルガール族の族長の娘。撮影のミスで、当初別のプレモが演じてしまったビアゴタですが^_^;geneの本来想定していたイメージは、こちらの姫。衣装のエキゾチックさが、遠くアジアから移住してきた遊牧民のイメージにあっているなと思ったのでした。




キリスト教シリーズについて


ヨーロッパ、ドイツのおもちゃゆえに、かなり多いキリスト教モチーフのプレモ。毎年冬のアドベントカレンダーやキリスト生誕、東方の三賢者なども有名ですが、geneが最初に購入したのはこちら、3603。四頭のトナカイに牽かれたソリでプレゼントを配るサンタです。実はもう一体、天使もはいった箱入りパッケージ。ロングセラーです。

当初予定では、冒頭の現代劇シーンで登場させるだけのつもりでしたが、『アナ雪』のことも考えるともうちょっと出しておきたいな、というのと、そもそも12月のアドベントカレンダーなのでトナカイは活躍させよう!ということで、急きょ第二シーンが追加されました。幕間、と銘打っている、アイスランド、グリーンランド方面のシーンです。冒険家として描かれた赤毛のエイリークとレイフ・エリクソンが宣教した(笑)トナカイの群れと、その向こうにうっすら見えたナゾのヒゲのおじさん。信者にプレゼントを持っていくことは、なんとレイフ・エリクソンからの指示だったのです!?

演目のために用意したクリスマスプレモはこちら、4887のブリスターパックです。こちらはしばしば入荷されるのでお持ちの方も多いのではないかと思います。ロングセラーなのでしょうか。天使は翼といいクリノリンといい長大な杖といい、えらく場所を取るデザインになっています(笑)そして素晴らしいのは聖ニコラウス。つまりサンタの本来の姿なわけですが。この聖冠!(?聖帽?)かっこいい!聖書と杖も携えた姿は荘厳です。

物語において、複数の役割を果たしています。オランダ限定ブラック・ピートを購入しなかったので、高位聖職者っぽいのはほぼこれしかないからです^_^;最初は神聖ローマ帝国のオットー一世に仕えた文官的な役割で登場。名前はなんでもよかったので、ケルン大司教としました。有名な大聖堂のあるケルン。東方の三賢者(マギ)の遺体の安置されているとされるケルン。後に神聖ローマ帝国の選帝侯となるケルン大司教。この頃から有力者だったのかどうか?は、調べていませんが、ケルンとは、コローニュの訛った名称。つまり、ローマ帝国の植民都市として建設されたわけで、神聖ローマ帝国初期から有力な都市であったことが想像できます。


二度めの登場時もこれまた名も無き聖職者。ただし今度は大陸ではなくブリテン島です。荒れすさんでいたオーラヴ・トリグヴァソンを諭し、心のわだかまりからの解放を説き、改宗を勧めます。これ、海賊行為を働いていたオーラヴに身代金(おそらくは定住地のことでは?)を払って略奪をやめさせた聖職者、というのがホントにオーラヴのサーガに登場します。ノルマンディーのロロも、フランク王国から土地と公爵位をあたえられて略奪を(いちおうは)やめた、ということですので、当時のヴァイキングのビジネスモデル(笑)がなんとなーくわかりますね。その後、ノルウェーでもオーラヴに臣従。


三度めの登場時は、イングランドのために奔走する王妃エマの指南役、相談役として。これまた名も無き聖職者ですが、神聖ローマ皇帝コンラート二世がクヌートをローマのミサに招くきっかけを作るなど、なかなかの遣り手です。実は、エマの一生というのは、『エマ賛辞』と呼ばれる書物に記録されており、この頃の貴重な史料となっています。ただ、この書物は当時の知識人階級であった聖職者たちが書いたものと思われるため、キリスト教に有利な内容になっていたり、エマを実際以上に、キリスト教振興に功績のあった人物として描いているきらいは、どうしても否めないでしょう。


四度めは、神聖ローマ皇帝ハインリッヒ三世の宮廷にあって、デーンから嫁いできたグンヒルドとハインリッヒの婚礼を執り行ったり、その娘ベアトリスの誕生周辺にいたりした人物。これもまた名前がありません^_^;

同じ姿で何度も出ているので、脚本を作っているgene以外には、誰が誰だかわからん!みんな同じだ!と思われるかと思いますが、、、こんな感じで四度、四つの時代と地域に活躍した人ということで…^_^;


なお天使のほうもクヌート昇天シーンとエマ昇天シーンに登場しています。

4887の天使はオトナタイプですが、5411はこどもタイプ。3603のこどもタイプと大きさや造形は似ていますが、水色ベースのさわやかな衣装になっています。悪魔のほうはハロウィンで活躍したので、12月は天使の番。

役柄は一か所だけ。明確。ベアトリスの新生児~少女時代です。しかしデカい!新生児にしてはデカい!少女時代ではボケをかましてくれたり、霊界と交信したのか先祖の女たちについて語ったりと、かなり血なまぐさかった物語が、クリスマスに向けて穏やかに終わろうとするのを助けてくれました。感謝感謝。

fi?uresガールズのクリスチャンといえばこちら、7-07。以前specialにも修道女がありましたがあちらは頭巾?が黒だった気がします。今回は白。Oktoberfestでも『Once Upon A Time』でも活躍しており、購入後連日活躍しています。特徴のあるキャラですので、出るか出ないかが明白(笑)

ベアトリスの成長後の姿です。実際のところ、彼女がこんな衣装を着たのか?と聞かれると怪しいですね。ハインリッヒとベアトリスの会話にもあるとおり、当時各地の修道院の長を皇帝の一族が務めていたのですが、これ実は、宗教的熱狂に駆られてでもなければ、教会を発展させるためでもなく、むしろ逆。当時の修道院は諸侯や教会と同じく、荘園などの領地をもった力強い存在で、しばしば皇帝の命に服さないことも。ハインリッヒは強大な権力を背景に、神聖ローマ帝国領域内の諸侯の力を徐々に徐々に奪い、皇帝権を強めていくわけなのですが、その過程で修道院にも一族を送り込み、その力を奪取しようと考えたようです。当然、もともと修道院に居た人々と皇帝の一族のあいだでは争いもあったそうです。ベアトリスが、鬼が出るか蛇が出るか的に言ってますが、どっちが!って感じでしょうか(笑)

ただ、物語も終盤、日付もクリスマスに近づいてきましたので、どこまでも血なまぐさいのもアレなので、ここらはちょっとフィクションを入れて、北方のヴァイキングの末裔が修道院長に!という意外性だけを伝えておしまいとしました。

こんな背景のため、ベアトリスはなんとなくおてんばなキャラになりました(笑)

最後に3631。知る人ぞ知る、有名なプレモ。絶版special、伝道師ですが、しばしば"ザビエルヘア"と呼ばれます(笑)ザビエルは実際にはこんな髪型ではなかったそうなのですが、宣教師、伝道師といえばこれですよね。ゴムサンダルにズダ袋を背負った、でっぷりおなかの風来坊、いい感じです。

オーラヴの改宗に一役買った人物、名も無き修道士を演じています。これも、サーガの逸話から。オーラヴはこの時はまだキリスト教を拒否しますが、仲間たちの裏切りの予言が的中したことで、何らか心に感じるところがあったとか。3631と4887の併せ技で、やがて彼は改宗へと進むことになりました。

どうでもいいですがこのカツラ、プレモ界でも唯一無二です(笑)

以前、この人は新教っぽいのでカトリックでは使わないと書いた気もするのですが^_^;本作では時代的に新教はまだ誕生しておらず、まあいっか、と使ってしまいました。なので、髪型も時代考証的にダメかもしれませんがご容赦を。


その他の中世シリーズについて


4615と3976は、ここ"pax fantasica"ではいつもセットで登場する二体。本来は関係のない二人ですが、『ある羊飼いの朝』Oktoberfestでヨセフとマリアとして夫婦役をやっています。穏やかな色合いで、農場や森林とよく似合うデザインで、お気に入りです。こっちではSOPHIAとEUGENEとして、21世紀の神の子を育てそうな勢い。

ここでは、オーラヴ・トリグヴァソン(仮称)とソルギルスの実の両親として登場しています。そう、この演目の設定では、オーラヴはハーラル美髪王の曾孫ではなく-それは妄想にすぎず-、実際にはソロルフの息子にしてソルギルスの兄、オーラヴ・ソロルフソンです。そしてそのソロルフ、ソルギルスという名は、カタカナだとわかりにくいのですが、Thorolf、Thorgilsということで、雷神トール/Thorにちなんだ名前なのです。Mervel/ハリウッドの『マイティ・ソー』のソーが、Thorです。Thursdayの語源です。トール・ハンマーです。というわけで、超北欧っぽい名前なのです。

冒頭のシーンで、ノヴゴロドに向かう商船をエストニア海賊のクラークとクラーコンに襲われ、あえない最期を遂げます。ぶっ倒れた姿だけでの登場となってしまいましたが、本来はお気に入りキャラなのです^_^;

fi?uresシリーズからは、ドイツのガールズ三体に登場いただいています。Oktoberfest『Once Upon A Time』に登場しているので既に紹介不要ですが、大人気の2-10ドイツの少女、特徴ある帽子の4-04中世の女の子、そして7-07の修道女です(7-07は前述のとおり)。Oktoberfestの登場人物と重なる女子といえば4778、5514のドイツ農婦も登場。これもセットで使える二体です。

演目では二度登場しましたがどちらもホントにホントのチョイ役でした。四体とも、名前はありません。最初の登場シーンはノヴゴロド。ヴラジーミルの青年将校に取り立てられて活躍を始めたオーラヴに憧れる地元の娘たちを演じています。後姿のみ。ヴラジーミルがオーラヴを危険視するきっかけとなりました。オーラヴのモテ人生のスタートといっても過言ではありません。まあ、アロギアもだいぶオーラヴに傾いてましたが。


二度めはラストシーン近く。グンヒルダの婚礼を祝う群衆の中に登場。実はこの中世の女の子、この後でグンヒルダとベアトリスの侍女となります。悪口を言っているのは彼女ではありませんのでおまちがえなく(笑)左の二人です。

specialシリーズからも二体。4572のケルトの族長は、ケルトっぽいデザインの盾と野性的な髪型で、蛮族感を醸し出してくれる貴重なプレモです。ローマの『落日』でも大活躍。4644は、少しモダンなデザインの衣装をまとったタイプで、7770のオオカミ戦士の子孫のような姿。連れのオオカミを連れており、今回はその連れだけが登場しました。

ケルトの族長が演じたのは、アイルランドのギダ王女の兄王です。前述のとおり、本来はヴァイキング出身のダブリン王だと思われますので、ケルト意匠の服ではいかんのですが、ヴァイキングばっかりだと飽きるので、すでにゲール化している、ということにしました(笑)妹のギダの緑と一緒です。冠はカスタムしました。

オオカミ戦士は当初、ヴェンドに帰化したバルトの戦士ビョルンとして彼の方を使うつもりだったのですが、制作中に7770が手に入ったのでその役を譲りました。衣装が少々ハデでモダンなので、周囲とのバランスがとりにくかったのが理由です。そんなわけで、連れのオオカミだけが出演。オオカミは何体かいるのでどれでもよかったのですが、あえてこの人の連れを連れてきました。役は、偉大なるフェンリル狼!シグリッドが北欧パワーをありのままに全開するシーンで、ワルキューレたちやミドガルズオルム(ヨルムンガンド)と共にフンイキ出演しています。フェンリル狼とミドガルズオルムは共に、北欧神話屈指のトリックスターであるロキのこども。ギリシャ神話にも負けない、バケモノの系譜です(笑)


その他のモダンシリーズについて


歴史プレモが大半を占めた演目ですが、モダンプレモも登場しています。まずは潜水チームとして、4910、4786、4478のイエローダイバーズ三体。当初は4910の潜水スーツの人だけを使っていましたが、制作中に再入荷の4478、4786を購入できたために、水中撮影シーンや引揚げシーンも追加しました。そう、フィンを付けたウェットスーツのダイバーはしばしば製造される人気モチーフですが、4786は水中カメラ付き!錨もついているため、海賊船を発見するナショジオの制作もできそうです。

4910に演じてもらったのは、ダンベルクさんとなっていますが、これは演目で語っている通り、ラトヴィア人の名前です。Wikipediaでラトヴィア出身の人を調べて名前を借りようとしたのですが、国籍はラトヴィアでもロシア系やドイツ系の人が多いらしく、純粋なラトヴィア語の名前を探すのは苦労しました。ダンベルクさんも、~ベルクですので、~ブルクのドイツ系かかなあと思います。ただ、ラトヴィア語の研究者としてこの名前があったので、しばしばプレモを元に世界の言語を考えるのがシュミなgene的には、この人の名前を使わせていただきました。

ではなぜラトヴィアにしたのか?…すみません、それは演目出演国数を増やすためです^_^;べつにドイツ人でもノルウェー人でもよかったのですが、こども部屋をフィンランドにした勢いです。エストニアからは海賊たちが登場しているので、リトアニアかラトヴィアか迷った挙句ラトヴィアにしました。

ジャンク品で入手したpolar expeditionの探検家。これも制作中に入手して写真を追加した人の一人です。polar expedition/dino expeditionは、演目『真夏の少年の夢』のメインとなった大型セット3184を所蔵していますが、他にも何人も探検家プレモが存在しており、緑がキレイだったのでこのジャンク品を購入。最近彼は、テント暮らしです(笑)

役柄はビョルン・マグヌースソンさん。アイスランドのヴァイキング研究家にマグヌースソン博士という方がいるそうで、名前の元ネタはそこです。ビョルンなのは、毛皮の帽子をかぶっているっぽいから。

インタビューに応えて興奮しているマグヌースソン博士。もしかすると、彼自身、ヴァイキングの末裔であるというプライドの元に、祖先の来た道を探る研究をしているのかもしれません。

こどもも二人登場。4198のこどもモトクロスともう一体。

そう、本編にてオーラヴのこども時代を演じている彼-3939 海賊たちの中のこども-が、フィンランドでサンタを待ち焦がれながらTVをみているミカ少年です!お兄さんのアキ少年は4198。

本編が、兄弟愛モノになるということを示唆するプロローグにしてみたく、この二人を出しました。オーラヴは兄、ミカ少年は弟ということで逆になっていますが、興奮気味のオーラヴ/ミカに対して、落ち着いたソルギルス/アキということで。

フィンランド人の男子の名前はなぜか日本語の女の子の名前っぽいのがちらほら。そもそも子音・母音が続くタイプの言語でして、それもそのはず、これ、インド・ヨーロッパ語ではないのです。分類や系統には諸説ありますが、フィン・ウゴル語とか言われる、ウラル山脈やアジア方面に由来する可能性の高い言語。しばしば北欧というとき、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランドは数えてもフィンランドを数えないことがありますが、その理由はこれです。人々のみためはもはやヨーロッパ風ですが、言語は異なる。むしろ、日本語や太平洋の言語や北米先住民の言語と同じ、子音・母音タイプ。うーん、おもしろいです。

クリスマスのアドベントカレンダー演目でしたので、サンタの本場、フィンランドを出してみました。

なお、3184の恐竜の化石発掘からは、ホッキョクグマのこどもが登場しています。どこにいるのか?おヒマな方だけ、探してみてください!(笑)


その他のプレモについて


中世の海賊であるヴァイキングシリーズ以外に近世の海賊シリーズからも少しだけ出演しています。まず3939からは前述のとおり、こどもの海賊が一体と後述のガイコツ。そして大型セットである3174からは三人の海賊が登場しています。ガイコツを除いて四人とも衣装的に時代的にムリがあるのですが、、ご容赦を。

3939のこども海賊には、重要な役が与えられていました。こども時代のオーラヴと、プロローグのミカ少年です。オーラヴが仇にフクシュウをするシーンまでこの姿ですので、序盤の主役だったといっていいと思います。

その仇というのが、エストニア海賊のクラークとクラーコン。3174から。これ、当初はセリフのイメージから、クラークを若い方、クラーコンを髭のほうにしていたのですが、写真とあってないぞ、ということで逆にしました。ホントはなんとなく、クラークという名前の方が若い気がします。でももしかして、(k)onというのはsonと同じだとすると、ヒゲが父で黄色バンダナがこどもなのでしょうか。

もう一体は、クラークとクラーコンと共に海賊家業を行ってはいたがちょっと話のわかるおじいさん、レアス。最初は海賊として、後には農夫にしてオーラヴとソルギルスの保護者として、登場。

なお、クラーク、クラーコン、レアスという名前も、サーガに登場する名前そのままです。船の上には、Oktoberfestで活躍した6218の樽をおいており、オーラヴとソルギルスはなんと酒樽と交換されてしまうというヒドい状況ですが、これもサーガどおり。ついでに、レアスじいさんが外套とこどもたちを交換して助けるのもサーガのとおり。途中から外套がなくなったの、わかりましたか!?そう、クラーク&クラーコンにあげたから!なお、シグルが税金を肩代わりしてやるというのはgeneの創作です。


異色のキャラとしては、ナゾのプレモ、6261の大蛇に登場してもらいました。

先にフェンリル狼の話を書きましたが、そのシーンで登場したミドガルズオルム(ヨルムンガンド)です。

北欧神話に登場する、世界蛇。


ところでここで、ヨルムンガンドつながりでひとつ…

この演目を制作中に、アニメ『ヨルムンガンド』の再放送が始まりました。それで気付いたのですが、、Jörmungandr/ヨルムンガンド=Miðgarðsormur/ミドガルズオルム=世界蛇、そして、Ormen Lange/オルメン・ランゲ=長蛇号ということは、、、ORMというのが、蛇を意味するのでしょうか??GANDR/GARDというのが世界/土地/国などを意味する、つまり、GROUND/COUNTRYかと。MIDは、中です。MIDGARDはMid Ground/Mid Countryということで、いわゆる中つ国ですね。LANGEはlongで、長いと思われます。


日本語版Wikipediaではヨルムンガンドの意味は"長い杖"だと書かれていますが、プレモにもあるように、ヘビの形をかたどった杖がヨーロッパには存在します。どちらも長いものですし、大地に刺さっている/大地から這い出してくるものですので、おそらく、ヘビという語と杖という語はインド・ヨーロッパ語、特に古ノルド語では同じ起源をもっているのではないでしょうか。WORMというと長い蟲ですが、これにもORMが入っていますよね。英語でも同じかもしれません。オルメン・ランゲは、英語で言えばSea Serpentなわけですが、SERPENTにはERPがあります。ORM→ERPという変化です。

となると、STORMとか、MAELSTROMとか言う単語も、このORMの系譜にあるように思えてきます。嵐や、大海原の大渦も、いずれもとぐろを巻いている長い存在なので、ヘビや長蟲と同じ語源であるのは自然です。なんだか長くてぐるぐるしているものは、ORMなのです。これ、大地や海や生命の力の源とも言えるでしょう。ヨーロッパ各地に伝わる渦や十字の紋章はここから来ている可能性あり。

…ということは…

大ウミヘビの正体、見切ったり!

そう、それは、海の大渦、大嵐ではないでしょうか?ある北欧の港で、北欧の別のどこかから来た船乗りが酒を飲みながら話しています。「おれぁ、みたのよ。荒れ狂う海でな。そう、いままでみたこともないような大きな、STORMよ!」それを聞いた酒場の連中は思いました。「??なんだか訛ってるからよく聴きとれないが…海で巨大なORMを見たって??大ウミヘビだって!?」

大ウミヘビ。Sea Serpent。

それは訛りによって誤解された、Sea Storm。

ひさびさの、gene仮説でした。


このほか、作中に登場したのは、おなじみの45924745、5493からアジアの戦士、5239から吸血鬼の女、など。どれも、見做しの配役です…。

4592は、『One Step Forward to South』の時のサーミの男をベースにしています。つまり金髪カスタム。サーミとは、スカンディナヴィア半島の北の果てに住む先住民で、世界でも珍しい金髪の先住民です。言語としては非インド・ヨーロッパ語を話します。フィンランド語とも異なります。古い時代にこの地域に移住してきた人のようで、長い長い歴史を通じて、トナカイの放牧などをして過ごしていました。現在でもこの地域に居住しています。

『アナ雪』に登場するトナカイのスヴェンを飼っている男、クリストフ。こんな名前ですが、金髪で毛皮をまとってトナカイを飼育している姿から、おそらく北方の少数民族ないしは遊牧民族をイメージしてのキャラかと思います。

ちなみにトナカイは、ユーラシアの西でも東でも、人類が最も早く家畜化した獣だと言われています(※ただし現在のサーミのトナカイ牧畜は近世になってからのことらしいです)。東は、現在のロシア沿海州やシベリア各地に、その伝統を遺す人々が棲んでいます。プレモのトナカイは乗れませんが、これらの民はトナカイを乗りこなす人たちも!すごい!!

演目中ではこの男は、弓の名手エイナールとして描かれました。これもサーガに登場します。話の本筋には関係ないのですが、スカンディナヴィア北方に半狩猟半遊牧の民がおり、弓に長けており、しばしばヴァイキングの兵団に傭兵的に参加していた、という逸話だろうか?と解釈して登場させました。このシーン、まるで、那須与一です。

4745と5493は、いつもはテムジンとその弟ジョチ=カサルですが、本作ではハンガリーの大公父子です。4745がタクソニー、5493がジーザ。いくらなんでもモンゴルじゃないでしょうという方は、こちらをご覧ください。これがタクソニーの祖父アールパード、そして父ジョルタン。トンガリ帽子は、サカ以来の伝統かもしれません(^_^)

5239はさすがに強引でした。タクソニーの一族に関連するトランシルヴァニアの女性をなんとか表現しようと考えましたが資料がなく、トランシルヴァニア→ドラキュラ→吸血鬼という時代もめちゃくちゃな人を持ってきました。反省反省。

最後にガイコツとオバケについて。geneの所蔵するガイコツは、3137によって計三体となりました。ハロウィンミイラの中身、3939海賊たち、そして3137。今回は10月に出していたハロウィンミイラの中身と、ヴァイキングシリーズの3137から二体登場。オバケも含めて三体とも、蓄光です。

海底から発見された二体のガイコツ。手を取り合った姿で海底に眠る、1,000年以上前の遺骨。物語の第一部は、この二体の由来を解き明かすカタチで始まりました。北の海、スヴォルド島沖に沈んだ二人の兄弟。最後の最期になってはじめて、ソルギルスを弟だと認めて手を差し伸べた兄オーラヴ。二人はその後、永遠に、手を握り合ったまま静かに眠っていたのでした。(クヌートの前にオバケ姿で出たときをのぞいて…)





長い長いプレモ解説 おしまい