Dec 2014 - p10/p24 -
第十章 新たなる旅立ち
田園風景
ええ、オーラヴ、このままここに居てくださいな。
もはや、兜などいらぬかにみえた… |
ノルウェーはいま
ダメだ、、
あのヤールは、、
ハーコンはもうダメだ。
デーンのハーラルを打ち破った頃はよかったが、いまやノルウェーにやつを止める者がないのをいいことにやりたい放題。
旧き神々を祀ることは大事だとおれも考えてきたが、さすがについていけん。
こうも乱れたまま、われらは勝てるのか?
デーンはいまや新しき教えを受け入れ、南の方ともよろしくやってるらしい。「皇帝」まであっちについたらおおごとだな。
いっそデーンに付くかなあ。
エイリーク勝利王 |
なーに、それはないだろう。そもそもエイリークは先が長くないらしいからな。
にしてもなあ。。。
はあ。誰かよき人はいないものか。
ウワサだがな。
なんだ?
いや、ウワサだよ。
いいから言えよ。
西の島のノーサンブリアとかダブリンってとこを治めているやつがな、どうやらノルウェー王の血筋だっていうウワサだよ。
なに?
どこからか流れてきてそこのギダっていう未亡人の婿に収まったやつらしんだが、ハーラル美髪王の曾孫っていうもっぱらの噂だよ。最近新しい神にめざめたとかで、教会の力もバックにつけて、けっこううまいことやってるらしいぜ。名は確かオーラヴとか。しかもイケメンらしい。
それって、かつて「皇帝」の海軍としてハーラルとハーコンの連合軍を奇襲で破ったっていう、あのオーラヴ・トリグヴァソンのことじゃないのか?
そうだ。どうだ?そいつなら、あのハーコンを追い出して、ハーラルの子のスヴェンも退けられるんじゃないか?ラーデも、デーンも、スウェーデンも恐るるに足らずってな。
新しい教えか。まだしっくり来ないが、そろそろ潮時かもな。
よし、わし、ちょっくら呼びにいってこよう。
あ、おい、エイリーク!よく見極めろよ!
レイフ、お前も行け!
はーい。
エイリークの呼び声
うーん、おれここでいまけっこう幸せなんだけどなあ。満たされてます。
そうおっしゃらず!もしあなたさまがわれらの王になってくださったならば、われらは皆、新しき神を受け入れます!アロギア公妃、ゲイラ公女も信じたあの教えを!
アロギア?ゲイラ?あなた、それ誰?聞いてないけど…。誰?あなたホントはバツニなの!?
あ、う、うん。いやいや。えーっと。イチ。いやいやっ!
じ、じゃ、ちょっと行ってくるかな。
ちょっとあなた!!
あなたーーー!!
キーーー!
もう帰って来るナ~!
.. To be continued.