Dec 2014 - p11/p24 -
第十一章 狂信の新王 / おまけ:幕間
希望の新王
王!
王!
新王、
オーラヴさま!
えー、ハーコン・シグルザルソンを捕えた者には…賞金!
ワーーー!
ヨーシ!
あわわ。あいつはあの時の…。あいつには勝てん。あいつはむちゃくちゃだ。あわわ。隠れないと、隠れないと、そうだ、この穴に隠れないと…。
ん?おい、なんだ、何をする!?カルク!おい、カルク、何をするんだ!おまえの主人だぞ!やめろ~
-翌日-
おおお!これはハーコンの!
ほ、褒美を…
おのれ、このゲスめっ。カネのためなら主を裏切るとは、愛のないやつ、成敗っ!
あ!オーラヴ殿っ、賞金の話は!?
うるさい!新しき神はこんな裏切りはお好みでないっ。おまえたちも改宗してベンキョウしなさい!三時のニンジンだぞ!じゃないとーーー
は、ははーーー
(な、なんか、やばい王さまを連れてきちゃったか??)
(兄さん、それはちょっとマズいよ。。。)
新しきノルウェー
なんじに洗礼をさずける
三時に人参をさずける
なんじにも
洗礼を
さずける
なんじ…なに!イヤだと!オーディンだと!トールだと!そんな名は聞きたくない!キサマ、背教者だな!このヘビを飲め!この焼けた鉄を飲め!
う、うわーーー
(うーん、これは…ちょっと強引だなあ。)
ダーンダーンダーン ダーンダダーン ダーンダダーン ゴー パー ゴー パー |
(これじゃあハーコンの時と変わらないんじゃないか。)
(いや、むしろヤバい。。。新しき教えとはこのようなものなのか?聞いてたのとちょっと違うような…。)
(あいつか?教えじゃなくってあいつがおかしいんじゃないの?何だか、憑りつかれてるような…。)
(何に?)
(うーん、なんだか、恨みか何かかなあ。)
そしてなんじ赤毛のエイリーク、レイフ・エイリークソン。なんじら父子にも洗礼をさずける。西にわしを迎えにきたエイリークよ、さらに西に赴き、かの凍てついた地にも新しき神の教えを伝えよ。オーディンを、トールを、この世から去らせるのだ!
は、はあ...
新王オーラヴ一世
従者ソルギルス
ノルウェーの民
司教
幕間 - 西へ進路を
…。っつてもなあ、こんなとこまだトナカイしかいないしなあ。はい洗礼。はい洗礼。トナカイ、多いなー。
お、そうだ、あのヒゲのじいさんと一緒に信者に何か持ってってやってくれ。
えー?何かって何だって?
うーん、そりゃ、、、おもちゃとか。ぬいぐるみとか。ゲームとかプレモとか。。え?ない?
父ちゃん、おれ、飽きたよー。アイスランドもグリーンランドももういいから、もっと西に行こうよー。
バカ、あっちはもう海しかないぞ。
えーーー、そんなことないよ。このあいだ、ぶどうが流れてきたのを見たもの。きっと緑豊かで暖かい土地があるんだよ。ビャルニのおじさんも、風で流された先におっきな島があったって言ってたよ。樹がたーくさん生えてるって。
なに?ほんとか?
うーん、何やら国もキナ臭くなってきたしなあ。敵もそうだし、国の中も新王へのフマンも渦巻いている。よし、大きな戦いがある前に、逃げ出し…いやいや冒険を選ぶかな。
そう来なくっちゃ!いざ、出港~!めざせ、ヴィンランド~。ビャルニおじさんも誘おう~。
.. To be continued.